レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「セデック・バレ 第一部太陽旗」野蛮の誇りを見せつけてやる…霧社事件を描いた台湾映画

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「セデック・バレ 第一部太陽旗」(2013)です。

 

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昭和5年に台湾で起こった原住民族が起こした最大の抗日蜂起事件、霧社事件を描いた作品です。私もこの蜂起事件を知ったのは、山本薩夫監督「戦争と人間 第二部」だったと思いますが、ほんの数カットですが紹介されます。それで知りました。父に聞いたら勿論知っていました。当時、結構大きな抗日事件だったのでしょう。私は当初、この映画を邪教がらみの山岳ジャングル活劇かなと思っていましたが、とても真摯に作られた志の高い映画でした。

 

映画は台湾映画で、韓国、中国の一部のヒステリックな抗日映画と違い、史実に基づいてシナリオ、セデック族の風俗、文化を表現しています。ですから、あんまり嫌な気がしませんし、映画は忠実に中国語(福建語)、セデック語、日本語の3ヶ語が飛び交い、又、セデック族は狩猟民族で、優者の証として出草(首狩)を行うので、映画てもちょくちょく出てきます。決してグロく表現していませんが、それが嫌な人はご覧にならない方が良いかと思います。

 

映画は第一部太陽旗、第二部虹の橋各々二時間以上で、合計四時間半の力作です。脚本・監督は「海角7号/君想う、国境の南」で大ブレークしたウェイ・ダーション、映画は大変良く出来ています。

 

日清戦争に敗れた清国は、台湾を大日本帝国に譲渡して、日本は治安維持に行います。それはやがて、山岳地帯の狩猟民族セデック族にところまで及ぶことになり、多数の警察官を動員した日本に敗れます。

誇り高い狩猟民族セデック族は、狩場での狩りは制限され山場の森林を切って運び、それを売って糊口を凌ぐ有様。駐在所にいる巡査による高圧的な統治で、不満は高まっていた。映画の中でも描かれていますが、高圧的な統治も巡査によるばらつきがあり、彼らの文化、風習に理解を示している社では蜂起は出ていない。

マヘボ社の頭目モーナ・ルダオは、蜂起を計画、1930年10月27日、霧社の公学校運動会が襲われた。6つの社から壮丁300名が参加して、約130人の日本人が殺害されるのでした…

 

第一部はここで終わり、第二部は文明の衝突というかセデック族と決戦を挑む帝国陸軍台湾守備隊鎌田支隊を中心に描かれます。

 

映画の冒頭から、山岳地帯での部族間の闘いでアクションたっぷり、撮影は大変だったと思います。そのおかげで、台湾山岳の美しい風景がたっぷりと見ることが出来ます。頭目モーナ・ルダオを演じるリン・チンタイの面構えが頼もしく、蜂起前に野蛮の誇りとも思える踊りを舞うシーンが痛ましいが美しい。日本人俳優も安藤政信、木村祐一、田中千絵、ディーン・フジオカ他が出演しています。

 

映画を見る限りでは、セデック族は文字を持たない民族なので、文化的に劣った種族とみなされがちで、その辺り現在なら文化人類学的なアプローチで統治が行われ、こんなことにならなかったのではと思いますが。

当時は、植民地を求めて多くの国家が跋扈していた時代なので、仕方がなかったのかもしれませんが。

 

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。         八点鍾

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「地獄の黙示録 Redux」コッポラ監督の壮大なベトナム戦争オペラ、エイゼンシュタイン監督「イワン雷帝」のような映画ですが…

 レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「地獄の黙示録  Redux」(2001)です。

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この作品は、1979年に公開された「地獄の黙示録」に53分の未公開シーンを追加、編集し直したものと聞いています。間違いなくコッポラ監督の狙いはこちらの方だと思います。79年当時公開された作品は、前半と後半の映画のバランスが取れていない力作という評価が多かったと思います。

 

映画はもう有名ですから、敢てストーリーは書きませんが、ジョセフ・コンラッド「闇の奥」を下敷きしています。主人公が大河を遡る冒険映画はちょこちょこあり、似た様な映画は同じコンラッド原作、リチャード・ブルックス監督、ピーター・オトッール主演「ロード・ジム」(1965)とかヴェルナー・ヘルツォーク監督、クラウス・キンスキー主演「アギーレ/神の怒り」(1972)等があります。

 

元々、映画はジョン・ミリアスの原案から始まっており、それはベトナム戦争末期、カンボジアで私兵を集めて好き勝手やっているカーツ大佐を暗殺すべく、ウィラード大尉が潜入し、暗殺を決行する時に北ベトナム軍の襲撃、加えて救出に来た米軍とカーツ私兵、北ベトナム軍、米軍の三つ巴の戦いを描くB級戦争アクションでしたが、神の啓示を受けたかどうか知りませんが、コッポラ監督がベトナム戦争を舞台により壮大な戦争スペクタクルオペラに改編しようと思ったのでしょう。

 

以前、このRedux版を劇場で見た時はやたら長いだけという印象でしたが、今回、再見してコッポラ監督の狙いがより強く感じました。特にクリスチャン・マルカン演じるフランス入植者ヒュバード達のシーンが追加されたことで、第二次大戦後のインドシナ半島の歴史、フランスの立場、入植者の苛立ち、思いが、カーツ大佐達の存在をより際立たせて、壮大な戦争スペクタクルオペラを創造したかったんだ、そしてそれはほぼ成功していると感じ入りました。

 

この作品では、カーツ大佐率いる死の軍団の存在感増しています。その描写はグロいですが、マーロン・ブランドの登場シーンも更に加わりとてもバランスの取れた作品になっています。そう、エイゼンシュタイン監督「イワン雷帝」のような重厚壮大な作品に生まれ変わっています。

 

よって、私にとってコッポラ監督のベストスリーは、「カンバセーション/盗聴」「ゴッドファーザーPartⅡ」「地獄の黙示録Redux」となりますが。

 

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。       八点鍾

 

追記

ファイナルカット版は鑑賞していませんので、それについて判断できません。このRedux版は少し長めなので、その辺りをカットしたものだと思います。例えば、プレイメイトの絡みのシーン等。

 

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「男と女 アナザーストーリー」宝石泥棒ジェレミー・アイアンズとジャズシンガー パトリシア・カースの小粋なラブロマンスですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「男と女  アナザーストーリー」(2003)です。

 

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あの名作「男と女」のクロード・ルルーシュ監督作品です。彼の作品すべて鑑賞している訳ではありませんが、70年代頃のボーイ・ミーツ・ガールスタイルの楽しい映画です。少し悪口を言えば、私の好きな「男と女の詩」(1973)の焼き直しの様に思いますが、そんなことはここだけのお話。但し、この作品は日本未公開とか以前WOWOWで見たことありますが。

 

バレンタイン(ジェレミー・アイアンズ)は宝石強盗、変装にたけており相手を上手く言いくるめて宝石を頂く頭脳犯。ガッチリ稼いでヨットで世界一周を夢見て、ヨットを購入、世界一週に出掛け、モロッコに立ち寄る。その時、記憶がぽっかりと無くなりフェズの医者に診てもらうことになる。

 

ジェーン(パトリシア・カース)は、パリでジャズシンガー、デュオグループ"ソウルシスター"で歌っていたが、パートナーに恋人を取られ、傷心を癒すためにモロッコのホテルで歌う仕事へ。が、少し前から、記憶喪失を経験し始めて、こちらも歌を歌っている時、記憶を失い、そのままホテルから出て何かなんだか分から無くなってしまう。

 

二人はモロッコで出会い、そしてララ・シャフィアの奇跡で互いの記憶喪失が治ることを信じて訪れるのだが…

 

ジェレミー・アイアンズとパトリシア・カースがとても良い、加えて彼女が歌うシャンソン、ジャスが。とても良く出来たフランス映画の味わい、時間軸が前に行ったり後ろに行ったりするルルーシュ監督独特のモンタージュが懐かしい。手垢がいっぱあの「男と女」ではなく、「流れ者」「パリのめぐり逢い」「あの愛をふたたび」「マイ・ラブ」「夢追い」「男と女Ⅱ」の頃の味わい、もう、こういう都会的なちょっと小粋な大人のラブロマンス作品って無くなったのかな? 最近は、流行りのLGBTっぽい作品が多くてネ。

 

この作品を鑑賞して、コロナ禍で大作映画の公開が延期になるこの頃、ほんのちょっとだけ古いフランス映画のリバイバルなんていいなと思った次第。

そうそう、J・P・ベルモンド傑作選2を5月に実施するんだとか。フィリップ・ラブロ監督「相続人」がセレクトされているのが何とも嬉しい限りです。うーん、美しい。

だったらクロード・ルルーシュ監督傑作選なんかも考えて貰えないかな。

 

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。       八点鍾

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「ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ」CIAと国防省が仕掛ける対テロ作戦を描いた映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ」(2018)です。

 

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この作品、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の傑作「ボーダーライン(シカリオ)」の続編になりますが、同様のテーマを扱い同じ登場人物が出て来る映画と言って良いと思います。それほど独立性の高い映画、というよりスピンオフ作品といった方が良いと思います。

 

映画は、メキシコからの密入国者を追跡している国境警備隊が不審者を発見し、彼が自爆するところから始まります。ほぼ時を同じくして、米国内のショッピングセンターで自爆テロが起こります。

 

政府は関係者からヒヤリングを行い、イスラム過激派はメキシコ経由で米国に侵入している。麻薬カルテルの助けを借りて行っている。CIA及び国防省は、麻薬カルテルグループの内紛を引き起こして、メキシコからの密入国者をシャットアウトする計画を立てる。マット(ジョシュ・ブローリン)とアレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)が呼ばれて、あるカルテルの娘を誘拐して、カルテル内紛をたきつけるのだが…

 

あの前作「ボーダーライン」もびっくりしましたが、この作品も物凄い話で、場合によっては、国家がこういう陰謀を企むこともあるのでしょう。末期症状のようです。マスコミ辺りに情報がリークされたら政権が吹っ飛ぶようなことをするのかなと思いますが。まあ、映画ですから。映画はとても良く出来ています。前作以上の緊迫シーンの連続で、そのシーンの展開等興味深く、面白く仕上がっています。

 

その昔、ソダーバーグ監督「トラフィック」(2000)を見た時、もう人は薬物戦争に勝つことは出来ないだろうと思いました。理由は、人が薬物を求めるから。仕方ありませんよね。合法にして課税しろと言う経済学者もいます。

対麻薬戦は軍事作戦で、偵察衛星、無人攻撃機プレデター、ブラックホークヘリコプター、ハンヴィー、衛星電話、H&K UMP銃、M4A1カービン銃等を駆使するのです。本当に費用がかかります。だから、上記のような意見も出て来るのだと思います。

 

そうすると、この映画の中で無造作に殺されるチンピラ達は、殺されることなく寿命を全うすることになるのだろうと思いますが、私はそうは思いません。どうせワルなので別の悪さをして、命を捨てることになるだろうと。この作品を鑑賞しながら、そんなことを考えていました。

 

最後に、監督はステファノ・ソリマ、父はセルジオ・ソリマ、あの「狼の挽歌」の監督です。この映画を見ていると、息子さんの方が上手いのではと私は思いましたが。

 

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      ステファノ・ソリマ監督最新作 トム・クランシー原作「容赦なく」





 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ディヴィジョン」ブラジルで90年代後半に多発した誘拐ビジネスを描いた激カラポリスアクションですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ディヴィジョン」(2020)です。激カラポリスアクション「ブルータル・ジャスティス」と同種のブラジルポリスアクションです。日本では、一部の都市にて数日間のみ公開されたようです。名古屋は継子扱いでスルーされたようです。

 

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97年頃のブラジル、リオデジャネイロ。では誘拐犯罪が多発して11件/月と言うような状態の中、国会議員の娘が誘拐される。リオ州警察の首脳陣は、問題解決の為手段を択ばぬ非常処置を取る。麻薬取締課から暴力刑事メンドンサとギャング達と内通していると言われる汚職刑事サンチアゴを誘拐対策課へ移動させ、事件を解決させようとした。

 

誘拐犯の交渉人から連絡があると、電話があった地区の公衆電話を壊して、一つだけ使えるようにして交渉人を捉えると、人権なんてブラジルにはないとばかりに拷問、挙句の果ては殺して、川に流してしまう。

誘拐犯のアジトを急襲して、娘を助け出そうとするが、誘拐犯たちは殺されていて、娘は別の誘拐犯達に連れ去られていた。捜査は振出しに戻ってしまう。警察内部の情報が洩れていることに気付くのだが…

 

銃撃シーンも有無を言わさずトリガーを引く、うーん、凄まじいシーンの連続で映画に引き込まれてしまう。このヴィセント・アモリン監督は映像派で、なかなか良い感覚の持ち主のようです。わざと乱暴にモンタージュして効果をあげていますが、慣れるまで鼻に付くと言うか、鬱陶しく感じました。もう一つ、「ブルータス…」のS・クレイグ・ザラー監督が得意とする映像の緊迫、空気感は希薄ですが。

 

誘拐犯達が送って来たビデオからの撮影現場の騒音、最初の誘拐犯達が殺されたグロッグ拳銃、そして警察内部の悪徳警官達の情報から捜査は意外な方向へ。

 

本当にビックリする様な映画です。「ブルータル…」は警察官個人の犯罪でしたが、ここブラジルでは、組織として問題解決の為どんな手段を取っても構わないと。うーん、凄まじいです。

ドロドロハレハレの世界というか、こういう組織の体質は、国家の育成、歴史、その形成過程から育まれるものなんでしょう。だから、こういう体質は根深く取り除くことはとても難しいのではと思う次第です。

 

アメリカにも驚きますが、このラテン社会、ブラジルにも驚愕します。でも、生活すると慣れるかも。

 

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。       八点鍾

 

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「ミリオンダラー・スティーラー」2006年にアルゼンチンで起こった銀行強奪事件をもとにしたケイパー映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ミリオンダラー・スティーラー」(2020)です。

 

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ジョン・ヒューストン監督「アスファルト・ジャングル」から始まるケイパー映画の最新作です。「男の争い」「地下室のメロディ」「007/ゴールドフィンガー」「仁義」「バンクジャック」「掘った奪った逃げた」「ヒート」等々色々ありました。

 

舞台はアルゼンチン、画家でボチボチと生活をして、アトリエの片隅で大麻を育てて燻らせる、というような生活をしていたフェルナンドの信条は、"力ではなくテクニック使う事"それは柔道で養ったものだった。

 

ある夜、土砂降りの中、映画館の近くでタバコを燻らせていると車の疾走によって水飛沫を被る。タバコを落としてしまい、そのタバコがマンホールの方に流れていくのを見る。近くにはリオ銀行がある。

フェルナンドはピーンときた。マンホールからメージャーで地下水道の水面まで約18mそれだけ掘り進めば、銀行の中に入ることが出来る。大麻を燻らせながら、彼は考える。大麻で集中できるのだと彼は言う。

仲間を集め、難問を一つ一つ解決していく。このプロセスがなかなか面白い。

 

そして、決行の日。ブローニング ハイパワー、ベレッタ82F、レミントン ショットガン870で武装したフェルナンド達は銀行に押し入り人質を取るが、たちまち警官隊、特殊部隊アルコンに囲まれてしまう。彼らは大金を手に入れることが出来るのか…

 

のっけから話しますが、とても面白い映画で大変良く出来ています。私は本当に楽しい二時間を過ごすことが出来ました。日本ではDVDスルーと聞いていますが、アルゼンチンでは大ヒットしたとのことです。味わいで言うとあの「インサイドマン」に少し似ていますが、こちらは実話ですから。フェルナンドはクレバーで、とてもユニークな男。うーん、美しいです。だって明るく楽しくお金儲けなので。

 

監督はアリエル・ウィノグラード、初めての方ですが、水準以上の腕前を見せてくれます。フェルナンド(ギレルモ・フランチュラ)、他にディエゴ・ベレッティ等、キャスティングも良く、皆さんなかなかの演技を見せてくれます。

 

でも、日本だとこの手のやり方では難しいと思います。地震国の為、耐震建築がこの方法を難しくすると思います。但し、建物によっては可能かもしれません。南米では、レンガ造りなので結構簡単なのでしょう。

 

日本でも、こういうケイパー映画出て来てほしいと思います。

 

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。       八点鍾

 

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「ゴースト・イン・ザ・シェル」押井守監督「攻殻機動隊」のリブート作品ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ゴースト・イン・ザ・シェル」(2017)です。

 

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荒巻課長(ビートたけし)をトップに公安9課に所属しているキリアン少佐(スカーレット・ヨハンソン)は、サイバー犯罪取り締まりの任務を受け持っている。今日も攻殻迷彩を利用し、高層ビルから飛び降り、テログループが占拠している階へ飛び込みテログループを制圧した。

最近、時々残影を見る。オウレイ博士(ジュリエット・ビノシュ)にそのことを話すと、少佐の以前の過去を話してくれた。難民達の中にいた彼女は、テログループに襲われてその時の消去できない記憶が残っているかもと。

 

テログループの首謀者クゼを追跡する少佐だが、残影が妙に生々しく、自分のある過去に起因しているのではと気付く少佐だが…

 

押井守監督の傑作アニメ「攻殻機動隊」の実写リブート作品です。元々士郎正宗氏の漫画「攻殻機動隊」をもとにした作品で、ビッグバジェットのハリウッド製なので良く出来ています。

ストーリーは大体同じですが、細かく見ていくと熱狂的なファンの方には色々と不満が出て来る作品ではないのでしょうか?

この作品、公開当時話題となったのはヨハンソンが主人公を演じるホワイトウォッシングでした。私個人としてはそんなことより、この作品のプロットが、自分探しのストーリーになっていることの方が問題だと思いますが。このため、この映画にのれないファンは多かったのではないかと思います。原作は、そんな軟なストーリーではなく、"プロジェクト2501"を巡る国家犯罪と思しきテーマになっていますが。

 

でも、この原作の世界観はなかなか良く出来ていると思いますが、さらに細かなディテールが加えられて入れは最高だったと思います。というより、ルパート・サンダース監督がもっともっと才気ある監督であればと思う次第です。

 

オウレイ博士を演じるジュリエット・ビノシュも「Godzillaゴジラ」より見せ場はありますが、扱いは良いとは思えませんし、もともと引出しの少ないビートたけしもとても治安組織の長には見えません。加えて、桃井かおりも共演していますが、私、この手の女優ダメなので。どちらかと言えば父、桃井真さんの方に興味を惹かれる方で…

 

押井守監督も言っていますが、ビックバジェットで実写にてあの世界観を構築しているので、その点に関してはなかなかのものだと思います。

 

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。     八点鍾

 

 

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         今回は小道具とコンセプトアートでまとめてみました

 

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