レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

2021-01-01から1年間の記事一覧

「影の軍隊」"嫌な思い出よ、君を歓迎する 我が遠ざかりし青年時代よ…と始まる傑作映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「影の軍隊」(1969)です。 ドイツ占領下のフランスレジスタンス活動を描いたジャン=ピエール・メルヴィル監督のこの作品は、古典的な名作又はもはや教養映画と言った方が良…

「カオス・ウォーキング」ダグ・リーマン監督のSF作品ですが…

レタントンローヤル館にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「カオス・ウォーキング」(2021)です。 2257年、ヴィオラ(デイジー・リドリー)はニューワールドと呼ばれる惑星に着陸した。が、そこは女性が死滅し男性だけしかいない異質な世界だっ…

「バイオハザード」ラクーンシティ、コンタミネーション、アンデッド、女戦士アリスの誕生という映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「バイオハザード」(2002)です。 女優ミラ・ジョヴォボィッチがブレークした作品で、彼女の一番の代表作でしょう。少し前なら、内容が内容なので相手にされないような作品で…

「アイスロード」『恐怖の報酬』の三番煎じどころか、リーアム・ニーソンの怒りのトラック野郎だ…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「アイスロード」(2021)です。 あまり宣伝することなく公開されていますが、リーアム・ニーソン主演のトラックアクションです。勿論、あのクルーゾー監督「恐怖の報酬」、フ…

「薔薇の名前」汝、悔い改めろという映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「薔薇の名前」(1986)です。 イタリアの作家で記号学者ウンベルト・エーコの同名小説を映画化したものです。多分、こういう映画は初めてでしょう。中世、北イタリア、山の上…

「パリ警視 J 」ベルモンドのアクションが冴える映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「パリ警視 J」(1983)です。原題Le marginalとは、ヤクザ者、ワル、ならず者と言うような意味です。 この映画は、もう完全にジャン=ポール・ベルモンドにおんぶしたスター映…

番外編「フルメタル・ジャケツト」原作『短期除隊兵』を読んで…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日は映画の紹介ではなく、小説を映画化する時に監督によるアプローチの違いを説明したいと思います。 最近、自分の私物を整理していた時に、グスタフ・ハスフォードの『短期除隊兵』を見つけま…

「デイ・オブ・グローリー」フランス陸軍アルジェリア第七歩兵連隊の映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「デイ・オブ・グローリー」(2006)です。 この邦題だと何のことか分かりません。仏原題Indigene,アンディジェーヌ:北アフリカ地区の先住民と言う意味だそうです。 この作品…

番外編「アラン・ドロン生誕86年記念祭」シネマ・ライブに参加して

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日は「アラン・ドロン生誕86年記念祭」についてご報告いたします。 昨年に引き続き参加いたしました。この記念祭は、基本的に大スターアラン・ドロンさんの映像とその作品の映画音楽を楽しむも…

「お嬢さん」柔らかな鈴の音がチリン、チリン、チリーンと…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「お嬢さん」(2016)です。 監督が「オールド・ボーイ」のパク・チャヌク、でも米国で製作した「イノセント・ガーデン」が彼らしさが出ていなかったのであまり期待せずに見ま…

「ヒットマン」唸るパラ・オーディナンス拳銃 ! リュク・ベッソン制作の殺し屋ゲームの映画化作品ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ヒットマン」(2007)です。 リュク・ベッソン制作のアイドス製殺し屋ゲームの映画化です。うーん、商売人というか目の付け所がなかなか上手いと思います。お話としては、以…

「G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ」チャンバラ、忍者、世界の人は大好きなんだという映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ」(2021)です。 スネークアイズ(ヘンリー・ゴールディング)は、かって父親を殺されその復讐の為、父親の殺した犯人を知っているという男…

「Our Friend/アワー・フレンド」妻を失うこととは…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「Our Friend/アワー・フレンド」(2021)です。 マシュー(ケイシー・アフレック)は、妻ニコル(ダコタ・ジョンソン)、二人の娘と幸せな生活を送っていた。が末期ガンの宣告を…

「魅せられて」トスカーナの陽光の中で、ルーシーは秘めたる想いを…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「魅せられて」(1996)です。 イタリアの巨匠と言っていいでしょう、あの「暗殺のオペラ」「暗殺の森」「1900」「ラストエンペラー」のベルナルド・ベルトリッチ監督作品です…

「ボーン・レガシー」成功したスパイアクションシリーズ、この作品では決め手はレイチェル・ワイズの足蹴りですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ボーン・レガシー」(2012)です。 映画は、アーロン・クロス(ジェレミー・レナー)がアラスカで特殊訓練を受けているところから始まります。彼はアウトカム計画の参加者だが…

「ダメージ」さざ波が立たないほど静かな家庭に起きた悲劇の映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ダメージ」(1992)です。 監督がヌーヴェル・ヴァーグと言っていいのか大御所ルイ・マルなので、そりゃもうとても良く出来た愛欲映画になっています。こってりとした演出で…

「アサルト13 要塞警察」ジョン・カーペンター「要塞警察」リブート作品ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「アサルト13 要塞警察」(2005)です。 この作品は、あのジョン・カーペンター「要塞警察」(1976)のリブートです。「要塞委警察」は地上波で鑑賞した事がありますが、内容は…

「プロフェッショナル」60年代ハリウッド製西部劇は全体に重く、その中で結構イケてるウェスタンですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「プロフェッショナル」(1966)です。 監督は文芸派のリチャード・ブルックス、ほら、この監督のキャリアは「雨の朝巴里に死す」「カラマゾフの兄弟」「熱いトタン屋根の猫」…

「ウォンテッド」プロットは大したことないけど一部のディテールはなかなか見せてくれる映画…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ウォンティド」(2008)です。 ロシア人の監督、ティムール・ベクマンベトフの作品です。このブログでは、以前日本ではビデオスルーされた「ベンハー」を紹介しています。 …

「ストーカー」予言の映画と言っていい作品ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ストーカー」(1979)です。 そうです、巨匠アンドレイ・タルコフスキー監督のSF映画です。彼は、寡作の映像作家でその独特のロングテイクで、素晴らしい映像美を特徴としま…

「MINAMATA ミナマタ」戦争後遺症に悩む写真家が水俣で自分を取り戻す映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「MINAMATA ミナマタ」(2020)です。 映画は、沖縄戦での後遺症に悩むユージン・スミスが、水俣で水俣病患者に出会い、自分を取り戻していくという映画です。 映画としてはま…

「燃えよ剣」私の思いとして『蝦夷共和国』を夢見る男として描いて欲しかったのですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「燃えよ剣」(2021)です。 映画は、五稜郭の戦いで薩長軍へ最後の攻撃をかける前に過去を回想するシーンから始まります。バラガキと呼ばれた頃から浪士組に入り京都へ、池田…

「エル ELLE」イザベル・ユペール魅力全開のブラックコメディですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「エル ELLE」(2016)です。 「ロボコップ」「トータル・リコール」のポール・バーホーベン監督作品です。うーん、苦手な監督ですが何か惹かれるんですね。特に今回は、米国…

「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」独特の世界観を持つヴァンパイア映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」(1994)です。 映画は、サンフランシスコのある建物の一室で、ダニエル(クリスチャン・スレーター)がルイ(ブラッド・ピット)と名乗る…

「リンカーン」合衆国憲法修正第13条を巡る狡猾、非道、容赦ないリンカーン大統領を描く作品ですが…

レタントンローヤル館にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「リンカーン」(2012)です。 この作品、劇場で見ていた時正直ついて行けませんでした。スピルバーグ作品だから日本人の私でもリンカーン大統領について解り易く描かれているものだと…

番外編「DUNE/デューン 砂の惑星」「最後の決闘裁判」その他 新作の紹介

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日は少し趣向を変えて話題の作品をご紹介したいと思います。 「DUNE/デューン 砂の惑星」 「メッセージ」「ブレードランナー 2049」がたまらなく好きな方は、ぜひご覧になって下さい。リンチ版…

「ヒンデンブルグ」ロバート・ワイズ監督のパニック大作映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ヒンデンブルグ」(1975)です。 懐かしい作品です。丁度この頃、日本映画界はパニック映画が中心で、この作品もパニック映画として公開されたことを覚えています。加えてあ…

「キャリー」 プロム大惨劇を描いたブライアン・デ・パルマ作品のリブートですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「キャリー」(2013)です。スティーヴン・キングの同名の小説を原作としています。 デ・パルマ作品はかなりヒットしたようで、以後彼はスター監督の道を歩んでいきます。最近…

「キャッシュトラック」本格ノワールスリラーの登場、フランス映画「ブルーレクイエム(Le Convoyeur)」のリブート作品ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「キャッシュトラック」(2021)です。 映画は、"H"と呼ばれる男は、現金輸送会社フォーティコに入社した。男には目的があった。それは、昔この会社の現金輸送車が襲われた時…

「96時間リベンジ」最強親父ブライアン、イスタンブールに登場…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「96時間リベンジ」(2012)です。 映画は、前作でブライアンに撃ち殺されたアルバニアギャングの遺体がアルバニアに到着し、マフィアのボス、ムラドが復讐を誓い、イスタンブ…