レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

番外編 「フィフティ・シェイズ・フリード」あの『フィフティ・シェイズ』シリーズ最終編

レタントンローヤル館にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「フィフティ・シェイズ・フリード」です。

その昔、ヒチコック監督は、ルイ・マル監督「恋人たち」を見るために映画館で列をなしている人達に「夜行っていることを映画館で見ても退屈するだろう。寝室にカメラを入れても何も起こらないのに」と言ったとか。

実際の処、ヒチコックの言った正しくてこのタイプの映画を量産しても暫くすると観客は飽き、食い付いてこない。ハリウッドの製作者のそのことは昔から知っているので、忘れた頃制作を始めると、時々ヒットとなることがある。

今回の場合、原作が売れているのである程度のヒットは見込んでいただろうが、ここ迄ヒットするとは思っていなかったと思いますが。但し、日本では、殆ど話題にならなかった。
ハリウッドが製作した久々の官能ラブロマンス、私はそんなに悪くないと思います。演技は先ず置くとして、ダコタ・ジョンソンとジェイミー・ドーナンの若い二人が良い。問題は原作の方だと考えます。SMプレイの映画、日本の女性は見ませんよ。理由は、一般的な日本の家庭ではもう少し、奥様の方が強いのですから、パートナーからSMプレイなんてありえないですよね。
映画のSMプレイもかなり抑制が効いていて、他の国の女性は、これで満足したのでしょうか?たまたま、第一作「シェイド」を読みましたが、余り関心しませんでした。頭の中で捏ね繰り回したような感じで、本当に気合を入れて執筆している印象を受けることはありませんでした。

思うに、これは出版社のマーケテイングで成功したような小説に思います。例えば、原作者ELジェイムスが鹿島茂先生の「オン・セックス」という本に巡り合えていたら、作品の骨組みが変わっていたことでしょう。そうすると読者がついてこないように思いますが。

個人的には、ストーカー上司ではなく、男女の愛憎関係によるストーカーのほうが似合うと思いますが皆さんはいかがでしょうか?

SMプレイという枠を外し男女の愛憎ドラマというジャンルで、もう少し奥行きのある作品を鑑賞したいのであれば、同じマル監督「ダメージ」、ベネックス監督「ベティ・ブルー」、アノー監督「愛人/ラマン」、キューブリック監督「アイズワイズシャット」ヒチコック監督「めまい」辺りをお薦めします。監督はジェームス・フォーリー、なおこのブログを作成するにあたり、BD EXTENDED版を鑑賞しました。    八点鍾

 

f:id:wedplain:20190707072628j:plain

フィフティ・シェイド・グレイ IMDb

f:id:wedplain:20200409100433j:plain

f:id:wedplain:20200409100508j:plain

ダーカー

f:id:wedplain:20200409102049j:plain

 

f:id:wedplain:20200409100609j:plain

f:id:wedplain:20200412070135j:plain

f:id:wedplain:20200409100630j:plain

フリード