レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「ドクタースリープ」再び始まるレドラムの悪夢?

レタントンローヤル館にお出で頂き有難うございます。本日ご紹介する映画は「ドクタースリープ」です。あの名作「シャイニング」の続編です。

「シャイニング」について説明する必要はないと思います。ホラー映画の名作です。特にステディカムによる撮影が素晴らしく、それが物凄く効果を上げていた映画でしたが、一言いわせて貰うとあまり怖くありませんでした。でも、あのオーバルックホテルの雰囲気はとても良かったと思います。

この作品は冒頭から前作と同じようにバードビューショットから始まり、あのウェンディ・カーロス作曲のテーマ音楽がかぶります。たまらないオープニングになっています。

ダン(ユアン・マクレガー)オーバルックホテルでのショッキングな出来事がトラウマになりアル中状態で時々悪夢が甦ります。巷ではトルーノットと呼ばれるカルト集団がシャイニングを持った子供たちを誘拐し、死ぬ前に発するスチームを吸収することで長寿を得ている。

ある町で野球少年が誘拐され、スチームをたくさん得るためにいたぶりながら殺そうとしていた時、強いシャイニングを持った少女アブラはそれを察知し、ダンにその状況を伝える。トルーノットはアブラの存在を嗅ぎ付け、ダンは前作、料理人ハロランのようにアブラを守るべく、トルーノットと対決する決意をするのだった・・・

前作はホラー作品ですが、この作品はどちらかと言えばオカルト作品、味付けが違います。そうですね、一言でいえば「2001宇宙の旅」の続編「2010」に近い味付けになっています。

つまり、色々と饒舌過ぎます。そこまで説明しなくても、もう少し曖昧にした方が面白いのにと思うのですが。そして、前作はスティーブン・キングの小説とはかなり違うものになっていますが、今回は寄り添い過ぎていると思います。

例えば、シャイニングという特殊能力、前作では余り描いていませんが、今回はこってりと描いていますし、ラスト、ホテルも炎上してしまいます。

と言っても、ビックバジェットのオカルト作品なので楽しいことこの上ありません。2019年の秋、最も注目していい作品だと思います。

監督はマイク・フラナガン、私は余り知りませんがレベッカ・ファーガソンがとても良く、今後の注目株の一人だと思います。                八点鍾

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IMDb

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とても話題になったステディカム撮影

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IMDb

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オーバールックホテルでの対決