レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

番外編「マンハント」ジョン・ウー監督はサム・ペキンパーのサクセサー(後継者)か?

レタントンローヤル館にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「マンハント」(2017)です。

ジヨン・ウー監督の最新作です。作品は、あの「君よ憤怒の河を渉れ」のリブートですが、西村寿行原作が1974年に書かれたものでかなり古いので、現代にマッチするようにリライトされており殆ど別物になっています。

天神製薬のパーティから帰宅した国際弁護士ドゥ・チャウ(チャン・ハンユー)は、朝目覚めると隣に美しい女性の死体が横たわっており、たまたま部屋を掃除に来た家政婦に目撃され、警察に拘束されるが隙を見て逃亡する。

敏腕刑事矢村(福山雅治)は、冒頭テロリスト(斎藤工)をあっという間に叩きのめし解決するや否やこの殺人事件に参加する。持ち前の勘でチャウの行動を読み、拘束しようとするがあと一歩で逃げられてしまうのだが・・・とお話はちょっと古臭いのですが、ウー監督なので色々アクションテンコ盛りになっています。

水上バイクの追跡、高原の披露宴での女ヒットマン達との銃撃戦、「ナイロビの蜂」(2005)よろしく新薬治験によるアクション、最後の天神製薬での銃撃戦と怒涛のようなアクションのつるべ打ちとなります。

勿論、あのペキンパーよろしくスローモーションも白い鳩、お決まりのベレッタ92拳銃もバッチリと出ています。でも、往年の輝きはちょっと失せてしまったようです。

あの「男たちの挽歌」シリーズ、「ハードボイルド新男たちの挽歌」ハリウッド第一作「ハードターゲット」「フェイスオフ」等に比べると少し寂しいですが、手錠でつながれたチャウと矢村がベレッタを撃ちまくるシーンはやはり素晴らしいし、ペキンパーのサクセサーだと納得します。

他の日本人演技者として、國村隼がなかなか臭い演技で楽しく悪役を演じているがの嬉しいです。なお、このブログを作成するにあたりBD版を鑑賞しています。    

                                   八点鍾

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