番外編「エクソダス 神と王」リドリー・スコット版「十戒」!

レタントンローヤル館にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「エクソダス 神と王」(2014)です。

 

当初、この映画の題名を聞いた時、スコット監督がイスラエル建国のあの映画をリブートするのかと思いましたが、そうではなく「出エジプト記 十戒」のリブート聞いて安心しました。スコット監督はSF映画が得意と思われていますが、私はコスチューム物の方が上手い監督と思っています。処女作「決闘者」(1977)なんかとても素晴らしい出来栄えでした。

 

この作品は、巨匠セシル・B・デミル監督の「十戒」(1957)のリブートです。「十戒」は三時間を超す長編なので、前半部分を上手く短くして鑑賞し易くしてありますが、それでも二時間半の大作です。

 

デミル版は豪華絢爛、歴史絵巻というスタイルでしたが、こちらはリアリズム重視というスタイル、その昔、イタリアのピエロ・パウロ・パゾリーニ監督が創造した様式で代表作は「王女メディア」(1969)、そのスタイルを踏襲しています。

 

映画は、冒頭からヒッタイト軍との合戦、モーゼ(クリスチャン・ベール)、ラムセス(ジョエル・エドガートン)の確執、モーゼの追放、解放者として再びエジプトに戻るモーゼ、10の奇跡、解放、紅海の奇跡、シナイ山となります。

全体にうまく纏めてありますが、やはり紅海の奇跡のシーンが迫力あります。デミル版は本当に奇跡が起きたよう描写ですが、スコット版は隕石落下による津波、より本当にありそうな設定になっており、興味深い。

 

特に、紅海の水が引き、40万のヘブライ人が対岸に向かって移動中に、ラムセスの騎馬軍約4000騎が襲い掛かろうとする時、モーゼ配下の約数十騎が仲間の為にラムセス騎馬隊に突撃しようとするシーンは、胸が熱くなります。

が、巨大津波に両者とも飲み込まれ、ラムセス軍は壊滅、モーゼ達は何とか対岸に逃げることに成功するのでした。

 

この映画では、シナイ山のシーンは本当にあっけなく、まあ実際こんなだろうと思えば腹も立ちませんが。ほんと、昔のパゾリーニ映画を見ている感じです。神との対話なんてありえませんよね。それは本人の多重人格障害としか思えませんので。

 

この映画は公開された時、あまり評価が良くありませんでしたが、私はそうは思いません。とても良く出来ています。1957年版は映画クラシックとしては価値がありますが、21世紀の人が鑑賞して感動するとは考えられません。この新作は、隅々まで気を使って作られている歴史大作だと思います。

このブログを作成するにあたりBD版を鑑賞しています。         八点鍾

 

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こちらはデミル版

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