番外編「エスピオナージ(Le Serpent)」大家ヴェルヌイユ監督の仏製スパイ映画・・・

レタントンローヤル館にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「エスピオナージ」(1973)です。アンリ・ヴェルヌイユ監督のエスピオナージ映画です。

日本でこの映画が公開された時、金大中事件が起こりました。このブログではこの事件のことは書きませんが、興味のある方は阪本清治監督「KT」をご覧になってください。

 

この映画は戦後英国を震撼させたキムフィルビー事件をもとに物語を構築させていると思います。少し前の「裏切りのサーカス」もこの事件をモデルにしています。

 

あらすじは、ソ連の武官ブラゾフ(ユル・ブリンナー)がオルリー空港で仏警察に亡命を申告するところから始まります。ブラゾフは米国に連行され、取り調べを受け、その時にNATO高官の中にモグラ(二重スパイ)がおり、私はスパイ達の名前を教えることが出来ると。CIA長官ディビス(ヘンリー・フォンダ)は、二人の名前を貰い、西ドイツに飛びます。

二人とも蛇(フランス語でle serpent)をあしらったシガレットケースを持ったヒットマンチームに襲われ、自殺のように装われて真実を掴むことが出来ません。西ドイツ政府は飛行機事故として二人の死を偽装して葬儀を行います。

ディビスは英国により情報部局長ボイル(ダーク・ボガート)に会います。そして、彼が蛇をあしらったシガレットケースを持っていることに気付くのですが・・・

 

とても良く出来たエスピオナージスリラー映画です。元々英国が得意な分野ですが、フランス映画では異色の面白さの映画になっています。ディビスがブラゾフにソ連製長距離爆撃機の航続距離を調査するためにした事とか、証拠写真の真偽の確認方法とか、ディテールもとても良く出来ています。

 

職人監督の大御所アンリ・ヴェルヌイユは、古いところでは「ヘッドライト」、「地下室のメロディ」で有名になりました。それ以外に「ダンケルク」「25時」「華麗なる大泥棒」「シシリアン」「恐怖に襲われた街」「追悼のメロディ」等があります。どんなジャンルの物でもそつなくこなす、この様な職人監督は、現在は見当たりません。

音楽はエンニオ・モリコーネ、いつもと違うコンクリート・ミュージックで中々聞きごたえがあります。

ブログ作成に動画配信にて作品を鑑賞しています。   八点鍾

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IMDb

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地下室のメロディ

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シシリアン

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華麗なる大泥棒

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恐怖に襲われた街

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追悼のメロディ