レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画はあの「ザ・レイド」(2011)です。
この映画はインドネシア映画ですが、とても良く出来ておりノワール・アクション映画として第1級の出来栄えです。
冒頭、新人警官ラマ(イコ・ウワイス)が身体を鍛えているシーンから始まり、身重の妻を残して任務に出掛ける。部屋の外にいる老人が言う。
「連れて帰って来てくれ」
「わかった」とラマ。
インドネシア、ジャカルタ。朝早くから降り出した雨の中を黒塗りのトラックが駆けている。中には警察特殊部隊が20名程が載り込んでいる。行先はスラム街にある30階建ての高層ビル、それは古く麻薬王リアディが住んでいる。殆どの住人はギャング、ドラッグディラー、チンピラなど悪の巣窟となっている。
任務は、奇襲攻撃をかけて麻薬王リアディの拘束だったが、フロアーでフラフラしていた子供に見つかり、子供がリアディに連絡すると、
「サラマパギー(おはよう)、住人諸君、ゴキブリがわがマンションに迷い込んだようだ。悪いが当ビルの害虫駆除に協力してくれないか?」とアナウンスが響く。部隊が階段室に逃げ込むが、そこには害虫駆除の男達がマシンガンを構えているのだった・・
冒頭10分程がこの作品のシチュエーションを説明しており、残りの時間がすべて銃撃戦を含むアクションシーンと言っていい物凄い映画。こういう映画も珍しい。
主人公ラマは新人ながら、射撃の名手且つインドネシア伝統武術シラットの使い手、強いのなんのって並居る兄ちゃん、チンピラ、ギャング達、何れも蛮刀で襲い掛かるがあっという間に倒して仕舞う。
勿論、敵側にもシラットの達人マッド・ドッグ(ヤヤン・ルヒアン)がおり、ラマは最後に戦うことになるのだが・・・
大変な人気を呼んだこの作品、「レイド2 極道」という続編が作られました。ここでもハンマーガールという聾唖の女性が両手にハンマーを持ち、殴る殴る、又歓楽街ブロックM近くでのカーアクションとテンコ盛りでした。
監督はウェールズ出身のギャレス・エヴァンス、アクション映画のコツを良く知り抜いています。主人公のイコ・ウワイスワイスはハリウッドで「マイル22」等に出ていますし、ヤヤン・ルヒアンも「ジヨン・ウィック3」に出ています。
今後が楽しみな人達です。ブログ作成にBD版を鑑賞しています。 八点鍾