レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「サーホー」どう形容していいのか解らないインド製クライムアクション映画・・・

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。本日ご紹介する映画はインド映画「サーホー」です。

 

これは物凄い映画です。こういう映画を見たことがありません。大した内容でもないのに上映時間は170分もあり、タイトルが出るまでに約90分、そう映画の途中にタイトルが出てきます。

 

ハリウッドであれば、この脚本にGOは決して出さないでしょうし、まして、この長さのクライムアクションであれば、「ヒート」があったぐらいで、特に必要な人物描写もないので60分位短くしてくれる? と間違いなく言われるでしょう。

 

耳が痛くなるぐらいの音響、回りくどいプロット、描写、時々インサートされるインド映画独特のヒーロー&ヒロインのMTVシーン、これぐらいテンコテンコ盛りにしないとインドの観客は食い付いてこないのでしょう。

「バーフバリ 王の凱旋」の評価は高いのですが、この映画、酷評の嵐です。私はそんなに悪いと思いません。観客に媚び売るが如くのアクション満載など中々のものです。

反対に言えば、日本映画はそれこそ馬鹿になってこの映画を勉強して、どのように観客に媚びを売ればよいか参考にして欲しいと思います。

 

映画は、ムンバイらしき大都会ワージーで起きた犯罪組織ボス、ロイが殺害され、その跡目を巡るトラブルと、同じ頃発生した遠隔操作で行われた200億ルピー(約240億円)強奪事件、警察は特殊チームを作り、犯人を追うが、そのリーダー・アショーク(プラバース)が実は別人で、警察は一杯食わされてしまうが・・・

 

この跡目を巡るトラブルと強奪事件が上手く噛み合わない様に思いますが、映画はアクションのつるべ打ちで、ラストに雪崩れ込みます。まあ、「バーフバリ 王の凱旋」と同じですが、アクションは凄まじい。ムンバイの沿岸に新しく出来た高速があり、そこで交通を停めて撮影したのと思われますが、あの「マッドマックス 怒りのデスロード」を超えるぐらいアクションになっています。

 

監督はスジート、このままハリウッドに行けば、すぐにでもB班の監督になれる腕前はあります。でも、折角なのでもう少しインドで腕を磨いてから、ハリウッドで活躍してもらいたいと思います。あのロシアのティムール・ヘクマンベトフ監督のように。

                          八点鍾

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IMDb

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