レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「SHAME-シェイム」セックス依存症と精神障害の兄妹のお話ですが・・・

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「SHAME-シェイム」(2011)です。

 

監督は新鋭スティーブ・マックイーンです。映画は、主人公ブランドン(マイケル・ファスベンダー)が裸でブルーのシーツを纏いベットの横たわる俯瞰ショットから始まります。ぎょっとするこのショットでこの映画のスタイルを物語っていると思います。

 

ストーリは、仕事ができるが暇さえあれば、あの事ばかり考えているブランドン、それも恋人では上手くいかないようで、その手の女性となら、激しく燃えるというタイプをファスベンダーは、酒には自制的で、健康志向強い男性を上手く、それこそ身体全体で演じています。こういう映画を見ていると女優さんのみならず、男優さんも大変な時代になったと痛感します。

 

彼は楽しい楽しい独身生活を満喫しながら仕事をしていますが、そこに情緒不安定な妹シシー(キャリー・マリガン)が転がり込んで、彼の上司と盛り上がり、一晩過ごしたことから、ブランドンとの関係が崩れ、又彼の社内の立場も崩れていく。彼女は、最後に取った選択は・・・

 

全体に、セックス依存症と精神障害の兄妹の話を興味本位ではなく、事実に即して丁寧に描写しており、カメラアングル、音楽の使い方も素晴らしいと思います。でも、とても良く出来ているので、鑑賞していると息が詰まる感じになってきます。そういう意味でもう少し遊びのシーン必要ではと思いますが。

マックイーン監督はこの作品の後「それでも夜は明ける」でアカデミー作品賞と助演女優賞を得て、「ロストマネー偽りの報酬」は日本ではビデオスルーだったと思います。

 

私の個人的な意見ですが、力量のある監督なので次はもっともっと商業的な作品を企画して欲しいと思います。そして、興行的に成功したら、自分の撮りたい映画をと。スパイク・リー監督と同じ黒人監督ですが、棘っぽくないので私はそこを評価したいと思いますし、今後の活躍を期待しています。

なお、この映画でマイケル・ファスベンダーはヴェネツィア映画祭男優賞を受賞しています。ブログ作成にBD版を鑑賞しています。     八点鍾

 

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IMDb

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