レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「ソラリス」スティーブン・ソダバーグ版「惑星ソラリス」ですが・・・

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ソラリス」(2002)です。1972年にタルコフスキー監督「惑星ソラリス」のリブート作品になります。

 

原作者はスタニスワフ・レム、72年版と決定的な違いは上映時間です。この作品は99分と短く、よく纏められています。

NASAから民間会社へ払い下げられた惑星ソラリス観測基地プロメテウスからの連絡が途絶えたため、心理学者クリス(ジョージ・クルーニ)がプロメテウスに派遣される。ソラリスは海に覆われた惑星で、その海自身が知性を持っていると言われる。観測はずいぶん前から行われているが、目立った成果が出ていなかった。

 

プロメテウスに着くと、スノーとゴードンに会うが他の者たち、又クリスの前に送り込まれた警備隊は死亡したか行方不明だとそっけない返事が返って来た。

クリスは自分の部屋に戻り睡眠をとると、自殺した妻レイア(ナターシャ・マケルホーン)の夢を見る。目が覚めると、ベッドの隅にレイアが座っている。彼女は、知性を持つソラリスの海がクリスを探って、送り込んできた"客"だったのだ・・・

 

ソダバーグ版はテンポよく、特にクリスとレイアに関係を絞って進んでいきます。ハリウッド製ですからSFXも素晴らしく、全体に原色ギラギラ、特にソラリスの海ですが。

でも、手堅い仕上がりになっています。

 

対して、タルコフスキー版はダーチャ(庭園付き別荘)での散策シーン、東京首都高を利用した未来都市のシーン等とても印象深い映像がふんだん盛り込まれており、それが一部の映画ファンにはたまらない魅力だろうと思いますが、ソダバーグ版にはそれに該当するシーンありません。私はというよりそういう遊びのシーンが欲しいと思います。

 

反対に、こんなこと書くにタルコフスキーファンからお叱りを受けると思いますが、雨漏りする家のような意味のないシーンが嫌いな方は、ソダバーグ版をご覧になった方が良いかもしれません。ラストも同じですから。

 

私は雨漏りする家、早朝に燃え上がる納屋、まるで墨絵のようなカフェに佇む男達が出て来る彼の映画が好きですけど。

 

ブログ作成にDVD版を鑑賞しています。      八点鍾

 

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IMDb

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ストーカーより

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同じくストーカーより

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鏡より

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惑星ソラリス