レタントンローヤル館(八重垣)にお越し頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ジョンとメリー」(1969)です。監督は「ブリット」(1968)のピーター・イェーツ。
ところで、皆さんは、ゴダール監督「ウィークエンド」(1967)をご覧になったことありますか?ゴダール作品としてビッグバジェトの作品です。ウィークエンドにバカンスに出掛けて、大渋滞にはまり異常な事件が起き、あれよあれよという間にゲリラに襲われ人肉を食する宴に参加してしまうという映画。うーん、ついていけない映画でした。
この映画は、ジョン(ダスティ・ホフマン)が女性との出会いを求めて、シングルバーに出掛けて、ある女性、メリー(ミア・ファロー)に声をかける時、この映画がキーになっているのです。
男がおかしな映画だよねと言うと、メリーが違うわ、シンボリック、象徴的なことを訴えているのよと。
そこへ、ジョンが「僕も見たよ」と。二人は意気投合して、ジョンのアパートに。一夜を共にして、翌朝から映画は始まります。典型的なボーイ・ミーツ・ガール映画です。
二人とも気があるのになかなか言い出せない。心の内の独白が画面に流れるので、それが何やら可笑しさを醸し出して。ピーター・イェーツ監督の一番調子がいい頃の作品なので、とてもいい雰囲気で、又ジョンのアパートのインテリアの凝っていること。小粋な映画に仕上がっています。最近は、長めの映画が多い処、この作品は90分位なのも嬉しい。
もう一つ主演の二人、ホフマンもミア・ファローもなかなか決まって素晴らしいと思います。特にミアはあの「ローズマリーの赤ちゃん」のイメージが強く、美しい見える映画が少ないですが、あの作品と同じ髪をショートカットにしていますが、とてもキュートに見えます。
音楽はクインシー・ジョーンズ、映画の中では使用されませんが、主題歌「Maybe tomorrow」がとても良いです。又、ヘンデル「水上の音楽」が効果的に使用されているのも印象的です。
ブログ作成にDVD版を鑑賞しています。 八点鍾