レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「エイリアン3」(2004)完全版です。
1992年に公開された「エイリアン3」ですが、デビッド・フィンチャー監督作品でありながら、評価が良くありません。劇場で鑑賞した時も、悪くはないのですが何か焦点が定まらないような作品でした。
10年ほど前、完全版がBDで発売されたので購入しました。既に鑑賞している方も多いかと思いますが、今回改めて鑑賞しました。
92年版と比較すると大体30分強上映時間が長くなり、ほぼ期待した通りの出来栄えでした。このバージョンを初めから公開した方が良かったでしょうが、やはり全体に地味で暗すぎるのが難点です。
脱出ポッドの流刑惑星フォリーナ161到着シーン。
牛からエイリアンのシーン(92年版は犬)。
全体に流刑囚人達の描写が増えている。
廃棄倉庫と溶鉱炉の二つのシーンでエイリアンを殲滅という流れが判るようにシーンが追加されている。
ラスト リプリーが溶鉱炉に飛び込むシーン、エイリアンは体内から出てこない。全体に冷厳な感じが出ていてとても良い。
ちょっと長いですが、良く纏まっていますが、個人的には、この惑星には染色体異常のワルばかりの設定が利いていないので、この辺りをもっともっと堀下げて欲しかったと思います。
私はウンベルト・エーコ「薔薇の名前」のようなダークな修道院をうまくこのSF映画に移し替えた作品を期待していましたが・・・
エイリアンシリーズは、次作「エイリアン4」から方向性を変え、プレデターとの対戦映画に変貌しますが、リドリー・スコットが「プロメテウス」「エイリアン:コヴェナント」を監督し、進路変更を行ってくれたのはファンとして嬉しい限りです。
まだまだ、ファンを楽しませて欲しいと思います。 八点鍾