レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「フェア・ゲーム」(2010)です。フェア・ゲームとは格好の獲物というような意味です。
CIAエージェント、ヴァレリー(ナオミ・ワッツ)は大量破壊兵器拡散を調査する部門で働いており、マレーシアで非合法取引をしている会社幹部の協力を取り付ける。
彼女が働いている部門では、最近アルミ管の行方を調査していた。これらのアルミ缶はウラン濃縮の遠心分離機に使用されるため、もしこのアルミ管がイラクに持ち込まれた場合、核兵器製造に利用される。加えて、ニジェールからイエロー・ケーキ(ウラン含有量が高い粉末)がイラクに持ち込まれているとの情報もあり、彼女は元外交官の夫ジョセフ・ウィルソン(ショーン・ペン)に依頼して、その真偽を探るためにニジェールに飛ぶ。
同時にイラクの核兵器開発を探るために、ヴァレリーはイラク系米人をイラクに潜入させて、核兵器開発を探らせる。が、ブッシュ政権は2003年3月19日、イラクの自由作戦を発動される。イラクに大量破壊兵器はなく、ジョセフが激しく政権批判をしたため、政権側はジョセフの妻がCIAエージェントと、マスコミにリークするように利用して、ヴァレリーが工作していたすべての作戦が危機に陥ってしまい、マスコミから追及は厳しく、特にイラク核開発技術者達をイラクから脱出させることが出来なく、ヴァレリーは窮地に陥ってしまう・・・
監督は「ボーン」シリーズのタグ・リーマン、いつものエスピオナージアクションのようにテンポの良く前半を纏めてくれています。アクション派007シリーズとは別の、どちらかと言えば、ル・カレタッチの現代のシークレットエージェントの活躍、役割を紹介してくれます。地味な作業の積み重ねで、テログループの悪事を暴いていきますが、本当の敵は、政権中枢と視聴率至上のマスコミとは。
一番の貧乏くじは、CIAに協力したイラク核開発技術者達でしょう。映画もその後のことを説明していません。
映画後半は、政権中枢とマスコミとの闘いなので面白くありませんが、全体に良く出来た作品です。特に、ニュース映像と巧みに交錯された前半のタッチは大変良く出来ていると思います。
マスコミの人達、全体にもう少し勉強された方が良いと思ます。だから、マスゴミなんて言われると思うのですが。
このブログ作成にBD版を鑑賞しています。 八点鍾