レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「ショートピース」オムニバスのアニメ作品ですが・・・

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ショートピース」(2013)です。

 

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IMDb

このブログでは、少ないですがアニメ作品も紹介しています。この作品は、短編4編のアニメ作品です。日本製アニメは海外では有名ですが、例えば宮崎駿、新海誠、私はこちらのスタイルの方が好みです。あくまでも好みの問題ですが。

 

全体で70分程度の作品です。各篇15~20分程度の短編です。何れも実験的作りですがとても良く出来ています。特に第二話火要鎮の火災の表現力は素晴らしいと思います。

又、第四話武器よさらばの戦場描写も群を抜いています。近未来の戦場は、この作品が描いたようなものになるのでは思います。

 

第一話 九十九 森田修平監督

18世紀の日本、山中で道に迷った男が、雨をしのぐ為祠に入る。その祠に祭られていた傘、織物のお化けに男が悩まされるお話。

山中の描写、傘、織物のお化けの描写が素晴らしい。彩色も優れている。短編ながらとても良く出来ている。

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第二話 火要鎮 大友克洋監督

18世紀の江戸が舞台。幼馴染の男が火消しになり、その男のことが忘れられない豪商の娘お若が火事を起こし、その火消しと再会するが、火の勢いが強く二人とも焼け死んでしまう。

単純な物語だが、それがまた良い。特に、お若の描写に良く表れている。火災の描写がとても好く、このオムニバスの中では一番素晴らしいと思う。

又、音楽の使い方も和太鼓をつかった音楽で、武満徹「上意討ち」を思い出したほど。

 

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第三話 GAMBO 安藤裕章監督

16世紀の東北地方。鬼と呼ばれる異星人が村を襲い、若い娘を拉致する。白熊ガンホは鬼と戦い両者とも絶命する。

良く出来ているが、人物も話の展開も常識的で、このオムニバスの中では見所が少ない。但し、一般的なアニメの水準から見れば、とても良く出来ている。

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第四話 武器よさらば カトキハジメ監督

近未来の東京、新宿での兵士対自立型戦車ロボットの接近遭遇戦。

近未来におけるパワースーツを装着した近代地上戦、接近遭遇戦のディテールが素晴らしい。飽和攻撃による自立型戦車ロボット対決等見所一杯。但し、アニメ技術では、このオムニバスの中では一番平凡かもしれない。

 

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このブログ作成にBD版を鑑賞しています。     八点鍾