「ロング・グッドバイ」ロバート・アルトマン風ポップで軽いコミック味のハードボイルド、こんな世界があれば浸ってみたい・・・

レタントンローヤル館(,八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ロング・グッドバイ」(1973)です。

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IMDb

そう、あのレイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説の映画化です。チャンドラリアンなら誰もがチャンドラーの最高傑作という「ロング・グッドバイ」です。

 

映画はフレー・フォー・ハリウッド( 頑張れ!聖林 )のコーラスソングから始まります。ニューシネマの台頭でのたうち回っているハリウッドに対して、皮肉ぼっく声援を送っているなんてお人が悪いです、アルトマン監督。

マーロウ(エリオット・グールド)は部屋で寝ており、そこに猫がやってきます。この猫は贅沢な奴で、カレーブランドのキャットフードしか食べません。どこにもないので深夜3時だというのにスーパーに買いに行くことに。マーロウの隣には、ナマステヨガのお姉さんが半裸で踊っています。古い映画で恐縮ですがあの「キャンディ」のような感じです。

スーパーに言ってもカレー印のキャットフードはなく、店員に聞くと、

「猫より女の子の方が楽しいだろ」と返答が帰ってきます。

仕方なく、別のキャットフードを買って、わざわざカレー印の空き缶に詰め替えて猫に与えますが、一口食べて出て行ってしまいます。(実際、チャンドラーはタキという猫を飼っていました)

そんな中、テリー・レノックスがレモンイエローのフェラーリ・デイトナスパイダーに乗って現れ、彼をティファナまで送っていきます。(原作では彼はロールス・ロイス シルバー・レイスに乗っています)

マーロウが自宅に戻ると、二人の刑事が現れ、マーロウを尋問しますが、彼がおちょくるのでマーロウを相棒のデカに当て、そのデカが差し歯が折れたとか呟いて、彼は警察署へ。

そこには、ワッバをはめられた昨夜のスーパーの店員がいて、

「猫は元気か?」と尋ねてきますという具合に映画は進んでいきますので、本格フイルムノワールを期待しない方が・・・

 

脚本がリー・ブラケットなので、ツボは押さえています。加えてアルトマン監督が一番調子が良い時なので、味わいはポップで軽いコミック味ですが、悪くはないと思います。でも、告白すると私、アルトマン監督とは余り合わないんだけどね・・・

 

テリーは妻シルヴィアを殺害し、マーロウを利用してメキシコに逃亡するが、彼はメキシコで自殺して、マーロウは釈放され、アイリーン・ウェイドから夫であり作家ロジャー・ウェイドの捜索を依頼され、ロジャーを探し出すが、自殺してしまう。

マーロウはメキシコへ飛び、テリーの死の原因を探るのですが・・・

 

マティーというキレるギャングのボス(マーク・ライデル)が出てきて、恋人の顔をコカ・コーラの瓶で殴り、めちゃめちゃにしたり何かわからないシーンもありますが、

面白い作品です。ちゃんと5000ドル札、マディソン肖像札も出てきます。

 

マーロウが本当に怒った原因は、猫がどこかに行き行方不明になったことで、私が鑑賞したDVDでは、その字幕が出ていません。困るな、一番の必要なところが訳されていないのでは。 最後のシーンも、あの「第三の男」のパロディーみたいで。笑えます。

 ホント、仕事でドロドロになって帰宅して、深夜コンビニ弁当を食べながら冷たいビールを味わう時こそ、この映画を見て欲しいと、誰もがこんな世界があったらと思うことでしょう・・・

 

でも、小説の様にもう少し哀愁のあるラストにして欲しかったと思うのは私だけではないと思いますが。                        八点鍾

 

追記 この作品殆どセット組まずにロケ撮影のようですが、加えてライティング無で撮影しているように思います。室内ではローキー気味で、私が鑑賞したDVDは、少し見ずらかったことを記します。でも撮影監督はヴィルモス・スィグモンドですが。

 

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