レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「トランス」ゴヤの名画「魔女たちの飛翔」を廻るの異色フィルムノワールですが・・・

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「トランス」(2013)です。

 

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IMDb

 

映画は、ロンドンの競売所でゴヤの名画「魔女たちの飛翔」(約40億円の価値がある絵画)が奪われます。競売人サイモン(ジェームズ・マカヴォイ)は、ゴヤの絵画を守ろうとしますが、強盗団のボス、フランク(ヴァンサン・カッセル)に激しく投打し記憶を失います。フランクは絵画の入ったケースを持って、隠れ家に帰りますが、ケースには「魔女たちの飛翔」はありませんでした。

 

実は、サイモンとフランクはしめし合わせて「魔女たちの飛翔」を奪ったのですが、サイモンが、勝手に絵画を隠してしまった。彼を拷問しても思い出せないと繰り返すだけなので、フランクはサイモンを催眠療法士エリザベス(ロザリオ・ドーソン)に送り出す。彼女はサイモンを見てフランクの企てを見抜き、激しく殴られた為、思い出すことが出来ない時状態だと説明する。加えて、彼から情報を得るには、私も一枚噛ませて欲しいと要求するのだが・・・

 

この作品は、あの「スラムドッグ$ミリオネア」のダニー・ボイル監督ですから、とても良く出来ています。

最初に謎が提示されて、一つずつその謎を解いていく。加えて、色々なサブストリーが上手く絡み合っているので一筋縄でいかないストーリになっています。

 

本当にサイモンは記憶喪失しているのか? 隠し場所を話してしまうと殺されるので記憶喪失を装っているだけなのか? 催眠療法士エリザベスは本当のことを話しているのか?

サイモンと二人でフランク達を騙そうとしているのではないのか? 一番悪い奴は誰なのか? 最後の最後まで分からない様に上手く構築されています。

ラスト、エリザベスからの連絡も心地よい余韻を残しますし。

 

この作品の様に、技巧的な編集と場面転換の優れた映画って、私にとってたまりません。但し一度見てしまうと何だとなりますが、でも私は好きな映画は何度も見たいタイプなので。

 

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。      八点鍾

 

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魔女たちの飛翔

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ロザリオ・ドーソン

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