レタントンローヤル館

主に映画のお話

「フリックストーリー」凶悪犯ビュイッソンを刑事ボルニッシュが追うフィルムノワールですが・・・

 レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「フリックストーリー」(1975)です。

 

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IMDb

ジャック・ドレー監督のフィルムノワールです。どちらかと言えば、特に個性のない職人監督ですが、「太陽は知っている」「ボルサリーノ」「パリ警視 J 」「恋の病」等の中では、一番ノワール味の強い作品だと思います。

 

1947年、汚いパリの裏小路をくたびれた革靴で歩いている国家警察の刑事ボルニッシュ(アラン・ドロン)は、凶悪犯ビュイッソン(J・L・トランティニアン)が脱獄したと聞き、専属班を組織し、逮捕することになる。ビュイッソンは、警察をあざ笑うかのようにレストランでの強盗、追跡してきた白バイ警察官を射殺とやりたい放題。別件で拘束していた奴の仲間を口説き落として、密告させアジトを襲うが、逃げられてしまう。

 

ビュイッソンは度胸があり頭の回転が速かった。フィガロ紙を読み、エディット・ピアフの歌を好み、拳銃はダブルアクション機構のワルサーP-38 、密告者、警官達を問答無用で銃撃した。車はシトロエン  トランクション・アバン、いち早くFF機構を取り入れた車の為、直進性が良くギャング達が好んで使用した。加えて、自爆用手榴弾をズボンのベルトに挟んでいるという男だ。

 

ビュイッソンは、ボルニッシュ達を翻弄するが、再び、ビュイッソンがパリ郊外の宿屋に潜伏している情報を得て、ボルニッシュは恋人カトリーヌ(クロデイーヌ・オージュ)と仲間二人で乗り込むのだが・・・

 

丁度、メルヴィルがパリで「海の沈黙」撮影していた時期に、暴れ回っていた凶悪犯ビュイッソンを描いたこの作品、本当に良く出来ています。渋い画調で、パリの裏通りをとても上手く描写しています。アラン・ドロンも良いですが、この作品ではトランティニアンが素晴らしい。本当に怖いぐらいの迫力で、問答無用とばかりにワルサーのトリガーを引き続けます。

 

最後の逮捕のシーン、宿屋の食堂でカトリーヌがピアフの「バラ色の人生」と「De l’autre côté de la rue」を弾き、ビュイッソンは一瞬、油断するのだが・・・

 

と言う具合で、本当に良く出来たフイルムノワールになっています。共演はレナート・サルバトーリ(若者のすべて)、メルヴィル映画常連のポール・クロシェ等。

 

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。                              八点鍾

 

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