「日曜日には鼠を殺せ」フレッド・ジンネマン監督による異色スペイン内戦後日談ですが・・・

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「日曜日には鼠を殺せ」(1964)です。(作品はモノクローム)

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IMDb

「真昼の決闘」「地上より永遠に」「わが命つきるとも」「ジャッカルの日」「ジュリア」等巨匠フレッド・ジンネマン監督の作品中、この作品は、最も不遇な作品だと思います。

 

スペイン内戦を扱った作品は多くありますが、最も有名なのはサム・ウッド監督「誰がために鐘が鳴る」でしょう。ハリウッド作品らしくリッチなメロドラマ仕立てでした。ほかにアラン・レネ監督「戦争は終わった」タルコフスキー監督「鏡」私は未見ですがケン・ローチ監督「大地と自由」があります。

 

この作品と似ているのはレネ監督「戦争は終わった」でしょう。「戦争は・・」は反政府活動家を主人公にしているのに対して、「日曜日には・・」は内戦に負けて、フランスに亡命した元共和国軍兵士を描いた異色作と言って良いでしょう。原作はあの「黒水仙」「赤い靴」のエメリック・プレスバーガーの同名の小説です。

 

映画は、1939年、内戦に負けた共和国軍兵士達がピレネー山脈を越えてフランスに亡命する処から始まります。歴戦の勇士マヌエル(グレゴリー・ペック)はフランス官憲による武装解除に腹を立てて、スペインに戻ろうとしますが、やむを得ずフランスに亡命します。

 

20年後、スペインからパコと言う少年がピレネーを超えて、フランス、ポーの町(ここには亡命スペイン人が多数暮らしていた)にいるマヌエルに会いに来た。

少年は「父を拷問で殺した警察署長ヴィニョラス(アンソニー・クィン)を殺してくれ」という。

 

ヴィニョラスは、マヌエルを逮捕すべく、彼の母が亡くなっていたのだが病院で危篤状態とうその情報を密告者カルロスに流し、病院に伝染病発生として、封鎖、狙撃部隊を配置し、罠を仕掛けていた。

マヌエルの母が亡くなった時、近くにいたフランシスコ神父(オマー・シャリフ)が母の最期の言葉、罠だから私に会いに来ないで欲しいと 。

フランシスコ神父は、その日の夜フランス、ルルドに出掛けることになっていたので、手紙を書き、渡そうとするのだが・・・

 

映画は、あのドキュメンタリータッチ「ジャッカルの日」に比較して重くなっており、母のこと、パコ少年の依頼、ヴィニョラス署長の仕掛けた罠、密告者カルロスの嘘、マヌエル自身の年齢による不安等払いのけて、戦友ペドロ(パオロ・ストッパ)と武器を掘り出しに行き、マヌエルは、単身ピレネーを超えて、ヴィニョラス署長に復讐に行く。

 

グレゴリー・ペックは、「アラバマ物語」でオスカーを得てから始まる、良い言葉で言えば重厚で、コクのある演技で中々好いと思います。特に、単身ピレネーを超えるシーンはとても美しく、良い味わいが出ていると思います。

 

最後の銃撃シーンは、この時代にしては中々迫力のあるものだと思います。マヌエルはどうしても裏切り者を許せなかったのでしょう。多分、次はペドロが、彼が倒れたらパコが、その志を継ぐものだと思います。

 

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。           八点鍾

 

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