レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「天使の涙」(1995)です。
映画は、殺し屋、そのエージェント、安宿管理人、その息子モウ(金城 武)、金髪女(カレン・モク)、失恋娘6名が複雑に絡み合い、物語が進みます。
エージェントは、殺し屋の為に部屋、下調べを行い、速やかに標的をあの世に送る。エージェントは安宿に泊まっており、そこに管理人と住んでいるモウは、悪くなったパイ缶を食べて声を出せない。自閉症で、夜閉店した商店を無断で開けて商売をする変な男、金髪女は深夜殺し屋と出会い、街でエージェントとすれ違い、殺し屋との関係に気付く。
殺し屋は、足を洗い店を持とうとして、日本人店長斎藤から色々アドバイスを貰うが、最後の仕事で命を落とすのだった。モウは、管理人の父を失くして、又深夜の仕事に戻る。ある時、食堂でヤクザに襲われボコボコに、そこにいた失恋女に家に送ってくれと頼まれ・・・
以前、このブログでも紹介した「マイ・ブルーベリ・ナイツ」のウォン・カーウァイ監督作品です。彼の作品の中でも軽いタッチのラブロマンスの作品ですが、主人公が複数いて、何れも個性豊かで、その人生模様が明るく交差する面白い映画です。
主人公の一人は、二丁のベレッタ92Fを愛用する殺し屋で、迫力ある殺しのシーンはあのペキンパーというか、ジョン・ウーを彷彿させます。撮影監督クリストファー・ドイルの個性的な絵作りも決まっています。香港って素晴らしい処なんだ。ああ、こんな世界で生活してみたい・・・
齊秦『思慕的人』も涙が出て来るぐらいバッチリ決まっています。
このブログ作成にBD版を鑑賞しています。 八点鍾
追記 最後は、ディビッド・フィンチャー監督最新作「マンク破戒僧」の予告編です。市民ケーンの制作秘話のようです。