レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「グレイストーク」本場英国産の重量級ターザン映画ですが・・・

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「グレイストーク  ターザンの伝説」(1984)です。

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ターザン映画と言えは、古くはジョニー・ワイスミュラーのターザン映画が有名ですが、私が、幼年の頃見た「ターザン  三つの挑戦(1963)」、あのボー・デレクが主演した「類猿人ターザン(1981)」、少し前ベトナムで鑑賞した「ターザン:REBORN(2016)」ぐらいですが、好きなジャンルの映画です。

 

でも、この作品は、「炎のランナー」で有名なヒュー・ハドソン監督の英国産ターザン映画ですが、普通のターザン映画とは違います。何と説明していいのかリアリズムとも違いますし、人類学、霊長類学的アプローチによるターザン映画と言った方が正しいかもしれません。

 

映画は、グレイストーク卿ジャック・クレイトン夫婦がアフリカに渡るところから始まります。広大な大邸宅、多くの使用人、壮大厳正な演出で、当時の覇権国である大英帝国の力強いタッチで描かれます。この辺りは英国人でなければ描くことは出来ないでしょう。

 

帆船が難破するが、クレイトン夫妻は助かり西アフリカで生活を始めるが、母アリスは息子ジョンを出産するが、産後の肥立ちが悪く死去、父クレイトン卿もゴリラに襲われ死亡し、ジョンは子供を失くしたメスゴリラによって育てられる。

 

ダルノー(イアン・ホルム)率いる探検隊は、土着部族に襲われ、隊員は殺戮されるが、彼はジョン(クリストファー・ランバート)の助けで生き永らえる。又彼は、近くで死去したグレイストーク卿夫婦の亡骸を発見し、その息子と確信し、英国へ連れていく決心をする。

 

英国では、グレイストーク伯爵(ラルフ・リチャードソン)とジェーン・ポーター(アンディ・マクダウェル)が待っているのだが・・・

 

大英帝国そのものを体現している様なグレイストーク伯爵をサー・ラルフ・リチヤードソン(「ドクトル・ジバコ」「オー!ラッキーマン」)が演じており、貫禄たっぷりの好演、素晴らしい。そう、映画の後半はグレイストーク伯爵の映画と言って良い。

 

その壮大なグレイストーク邸は、息を呑むような大邸宅(ロケ地はハットフィールドハウス)。ジョンはジェーンの助けを得て、人間社会に溶け込むのだが、やはり、限界を感じ、アフリカの大地を安住の地に・・・

 

と言うように、これは厳密に言えばハリウッドが製作していたターザン映画ではなく、人間ドラマになっています。そういう視点から見れば、大変良く出来た映画ですが、ターザン映画として見ると、こういう作り方やめて欲しいよねというタイプの映画です。

でも、何か愛着を感じる映画です。

 

ハドソン監督の「炎のランナー」もスポーツ映画とは言えない独特な風格を持った映画でした。私はこちらの作品「グレイストーク」の方が好きですが。

 

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。       八点鍾

 

追記 類猿人の特殊メイクはリック・ベイカー氏が担当、その年のアカデミーメイクアップ賞を受賞しています。

 

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