「シン・レッド・ライン」テレンス・マリック監督の復活というのか異色戦争映画ですが・・・

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「シン・レッド・ライン」(1998)です。ジェームズ・ジヨーンズの小説「シン・レッド・ライン」を映画化した作品です。

 

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この作品は、「地獄の逃避行」「天国の日々」のあの巨匠テレンス・マリック監督が、20年振りに撮り上げた作品なのです。

ですから、普通の戦争映画になっていません。視点が違います。普通の戦争映画ですと、例えば、同時期に公開された「プライベート・ライアン」では、米軍将校ミラー大尉(トム・ハンクス)を中心に物語が展開しますが、この作品は違います。

 

大自然の中で、米軍と日本軍の戦い、ここでは西太平洋ソロモン諸島ガタルカナル島の戦いをまるで"神の視点"の様に淡々と描いているのが特徴の作品です。

ジム・カヴィーゼル、ニック・ノルティ、ショーン・ペン、エイドリアン・ブロディ、ジョン・トラボルタそしてジョージ・クルーニまで共演しているオールスター映画ですが、敢て艶やかな作り方はしていません。

 

"細い赤い線"と呼ばれる生と死の間、両軍の兵士がバタバタと倒れます。日本軍の狙撃兵に撃たれる兵士、ベルトから手榴弾を取る時に安全ピンを抜いて自爆する兵士、米軍に撃れる銃剣突撃する兵士、残してきた妻を思い出す兵、地面に伏せ、真っ青な大空を見上げる兵士等全く普通の戦争映画とは違う視点から作られ、それが成功している映画だと思います。

 

但し、映画は3時間弱と長く、鑑賞するには少し難儀ですが、その価値はある作品です。なお、この作品はアンドリュー・マートン監督「大突撃(1964)」のリブート作品ですが、この作品は、特に取り上げる必要のない普通の戦争映画です。

 

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。       八点鍾

 

追記 

 

この作品の見所として、日本軍の描写が素晴らしいと思います。

 

丘の上にある日本軍の丸太と土を使って偽装したトーチカ、中には発射速度が遅いが、射程が長く威力のある92式重機と発射速度が速いが、それほど射程が長くない99式軽機が鎮座して応戦、近接して来た米軍兵士には銃剣突撃で制圧するという描写。

こういう描写は始めて見ました。出て来る日本兵も日系人ではなく、日本人らしい顔をしており、セリフも違和感がありません。機関銃の発射音も含め、細かいところまで手を尽くした映画です。

 

映画は、歴史的事実に基づいて製作している訳ではありませんが、今回再見して、多分日本軍は米軍上陸に驚いて山中に逃げた飛行場設営部隊、どちらかと言えば警備隊との米陸軍部隊との交戦の様に思われます。米陸軍部隊のスタロス中隊長は元弁護士との設定で、戦い方も拙劣で、同様に日本軍も戦いなれている歴戦の部隊という感じはしません。例えば、「プライベート・ライアン」のミラー小隊、「鉄十字章(戦争のはらわた)」のシュタイナー小隊が攻撃すれば、あっという間にやられてしまうでしょう。

 

映画とは離れますが、この時の設営隊長岡村徳永少佐は中々ユニークな人物で、設営部隊を多数引き連れてトラック島に引き上げています。興味のある方はWikiを読んで見て下さい。面白いお人です。

 

後半、上陸してくる日本軍は装備もしっかりしており、戦い慣れしている感じがします。逃げるウィット二等兵を追跡する移動撮影、編集はとてもスピード感があります。

 

となかなか見所のある素晴らしい作品です。

 

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