レタントンローヤル(八重垣)館にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「エキス・マキナ」(2015)です。
映画は、寒冷地帯にある山岳地の半地下住居を中心に展開します。出演者は4名ととてもシンプルな構成になっています。
IT企業「ブルーブック」で働くケイレブ(ドーナル・グリーソン)は、社内抽選で社長宅を訪問する権利を得る。山岳と渓流に囲まれた地に住んでいるネイサン社長(オスカー・アイザック)は、天才プログラマーで人里離れたこの地でコツコツと人型AIロボットを試作している。
施設は自然エネルギーを利用した自己完結式の半地下住居で、すべてカードキーでコントロールされており、部屋には窓がない。監視カメラが多く、何時でも監視されている状態だった。京子というメイドが働いていた。
ネイサンは、ケイレブに今回の訪問について話し始める、試作AIロボット"エヴァ"(アリシア・ヴィキャンデル)のチューリングテストをして欲しいと。
彼女のテストを始めと、エヴァは色々な質問をしてくる。ケイレブはその質問から次第に彼女に好感を持つようになり始める。
施設は頻繁に停電に襲われる。それは、長くても数分なのだが。ある停電の時、エヴァはネイサン社長は嘘つきだと言い始めた。停電は、監視状態を無効にするため、エヴァがわざと起こしていると言う。
ケイレブは彼女に同情し始め、一緒にこの施設から逃げる計画を立てるのだが・・・
以前、このブログで「アナイアレイション-全滅領域(2018)」という作品を紹介したと思います。監督はアレックス・ガーランドで、この「エキス・マキナ」が監督第一作になります。
この映画を鑑賞して、正直驚きました。とても第一作とは思えない程良く出来ています。加えて、脚本も担当していて、脚本もとても良く練られており二度驚きました。
加えて、アリシア・ヴィキャンデル扮する人型AIロボットエヴァが何というかとても存在感があり、素晴らしいと思います。又、ポロックの画、ドロッピングという技法を使ってAI機能改善を説明する処などとても勉強されている感じで好ましい限りです。ホントにセンスがいいと思います。
この作品と「アナイアレイション-全滅領域」を比較する限りでは、小説を映画化するよりも自作脚本を映画化する方が良い作品が出来るのではないかと思う次第です。
今後期待できる監督だと思います。
このブログ作成にBD版を鑑賞しています。 八点鍾