レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「戦争プロフェショナル」これぞB級戦争アクションの醍醐味。但しラストがね・・・

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「戦争プロフェショナル」(1968)です。

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この作品、監督がジャック・カーディフです。ジャック・カーディフと言えば、撮影監督での業績が有名で、特にマイケル・パウルスとエメリック・プレスバーガーとのコンビで「天国への階段」「黒水仙」「赤い靴」は映画史に残る業績だと思います。

又、ヒチコック監督「山羊座の下に」、ジョン・ヒューストン監督「アフリカの女王」と素晴らしい業績を残している第一級というより英映画産業の至宝と言って良いと思います。

その彼が、アフリカ、コンゴ動乱を舞台にした戦争活劇を監督するとは・・・原作はウィルバー・スミスの小説「カタンガから来た列車」

 

1964年頃コンゴ共和国。ユビ大統領に呼ばれた傭兵カリー大尉(ロッド・テイラー)と相棒ルーホ軍曹(ジム・ブラウン)は、反乱軍シンバに率いられて、ダイヤモンド鉱山地区に孤立している避難民救出と保管されている5千万ドル相当ダイヤモンド搬出作戦を依頼される。

 

蒸気機関車に簡単な戦闘車両を繋ぎ、素質優秀なコンゴ兵1個小隊40名程を引き連れて。カリーには不安があった。小隊付き将校、元ナチのヘンラインが何かにつけ、絡んでくるのだ。

 

国連軍の戦闘機に機銃掃射をうけるが、ドンネルに逃げ込み、途中シンバ達に襲われ隠れていたクレア(イヴェット・ミミュー)を救出する。鉱山に着くと、ダイヤモンドはタイムロック金庫に保管されており、3時間待機することになった。

 

やがてシンバ反乱軍が雲霞の如く、襲撃してくるが、避難民とダイヤモンドを持って鉱山から脱出に成功する。が、列車連結部に迫撃砲弾が命中し、その客車がシンバ反乱軍の方に動き出してしまう。その中にはダイヤモンドを預かる鉱山所長もいた。

 

カリー達は、残った住民を山中に避難させ、残りの兵士を連れ、ダイヤモンド、敵のトラックを強奪する作戦を敢行する。列車にいた避難民は殺され、暴行されドロドロヘロヘロの状態の中、作戦は実行され、ダイヤモンド奪還に成功するが、ガソリンタンク車が攻撃を受け大爆発。

 

カリー達は脱出に成功しトラックで首都に向かうが、ガソリン不足で動けない。ガソリンを空輸して貰う為、連絡に行くが、ヘンラインがルーホを殺害し、ダイヤモンドを強奪しようとするがダイヤはなく、そこに帰って来たカリーは、ルーホの遺体を見て怒り狂い、ヘンラインを追うのだが・・・

 

私が一番首を傾げるのは、ラストです。普通の娯楽映画ですから、何もこんなラストにしなくてもと思います。カリー大尉をもっとヒーローらしく映画いた方が商売になるのではと思う次第です。

ほら、下手な真実より巧みな嘘という言葉があるでしょ。

 

ラストを除いて、若干グロいシーンもありますが、なかなか良く纏まっているB級アクション映画です。ジャック・ルーシェの不気味な音楽もとても好ましいと思います。そして、何もジャック・カーディフ先生が監督しなくてもと私は思います。

個人的には、あの名作「ブルー・マックス」を取り上げたジョン・ギラーミンあたりが監督した方がさらに良いものが出来たのではと思いますが。

 

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。但し、このDVDは、シネマスコープ版をトリミングしてスタンダード版にしたもので、画質があまりよくありません。シネマスコープ版を鑑賞すれば、もう少し印象が変わるかもしれません。     八点鍾

 

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