レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「四十七人の刺客」(1994)です。
市川崑監督の忠臣蔵を題材に時代劇です。本当は、12月14日のブログにアップしたかったのですが、色々ありまして。
その昔、私がまだ中学生ぐらいの頃12月になるとテレビ、ラジオは忠臣蔵、忠臣蔵とうるさいぐらい喧しかったことを覚えています。最近はトンと騒ぐことは無くなりましたが。NHK大河ドラマも、色々な忠臣蔵が画面所狭しと登場しました。
忠臣蔵とは「仮名手本忠臣蔵」を基に、元禄14年3月14日(西暦1701年4月21日)江戸城殿中松之大廊下で赤穂藩藩主・浅野内匠頭が吉良上野介に刃傷に及んだことに発し、幕府御沙汰を不服とする赤穂藩国家老大石内蔵助と赤穂藩藩士47名が元禄15年12月14日(1703年1月30日)未明に吉良邸に討ち入り、その首級をあげる迄を描いています。
この映画も、大まかはその通りですが味わいが違うのです。大石内蔵助(高倉健)と米沢藩江戸家老色部又四郎(中井貴一)との謀略戦というな頭脳戦になっています。まるで上質なサスペンス映画を見ている趣きがあります。原作は、未読ですが池宮彰一郎の同名の小説。
吉良邸はまるで要塞の様で、堀、迷路、抜け穴等様々な仕掛けが構築され、最後の討ち入りでは、なかなかの迫力。奥田孫大夫を演じた井川比佐志が光る。
前述したように監督が市川崑。私の世代ですと市川崑監督と言えば、どうしても「東京オリンピック」になるんですね。「ビルマの竪琴」「太平洋ひとりぼっち」「ど根性物語 銭の踊り」ではなく。
そして、TVシリーズ股旅物「木枯し紋次郎」、リアルな殺陣が素晴らしかった。
そういう意味で、この映画は従来の東映時代劇風「忠臣蔵」ではなく、市川崑監督のリアリズムタッチ「忠臣蔵」、私はかなりお気に入りですが。
このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。 八点鍾