レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「エベレスト 3D」商業登山についての考察・・・

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レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「エベレスト 3D」(2015)です。

 

のっけからお話しますが、この映画は、良く出来ていますし、大変優れています。色々な意味で危機管理マネージメントを業務とする方は、ご覧になった方が良いかもしれません。

 

映画は、1996年エベレスト大量遭難の悲劇を描いた作品です。私は不勉強で知りませんでしたが、当時国家プロジェクトとしてのエベレスト登頂はすでに過去のものとなり、1985年実業家ディック・バスが全行程ガイドによる全面サポートによる登頂成功により、極端な話、素人でもお金を負担さえすれば、全面サポートによるエベレスト登頂が可能な時代になり、その中に起きた悲劇を描いています。

 

映画の中でも、熟練のガイド達が言いますが、自力で登頂可能な客をサポートするのだ。そうでない客は、登頂させるなと。

 

この映画で描かれるガイドは、プロ中のプロと言って良いと思います。が、ニュージランドの商業登山会社アドベンチャー・コンサルタンツ社が公募した登山ツアー、一人6万5千ドルのツアー客から今年こそ登頂したいと言われ、たとえ下山予定時間午後2時を超えていた時、あなたがガイドであれば、どうしますか?

顧客満足度向上の為、そのルールを緩めると、場所が場所だけに大量の遭難者が出てしまうということを描いた映画なのです。

 

素人と書きましたが、勿論ツアー客はかなりの登山技術、経験をもった人たちですが、8,000m峰経験を持った人は少なかったようです。

 

当時、エベレスト登頂を目指して色々なグループが登頂を目指しており、登頂ルートは混雑、渋滞していました。勿論、ツアー客の中には、ヒラリーステップ(エベレスト山頂手前の切り立った岩壁)が登頂者達で渋滞しており、それを嫌って下山した人達もいました。当然の如く、彼らは生還しています。

 

遭難した人達の中には、日本人女性難波康子さんもいます。彼女は登頂に成功しましたが、下山途中に嵐に巻き込まれて遭難しています。

 

映画は、驚くべきことに登頂シーンは英国パインウッド撮影所で撮影を行っており、鑑賞したBDでは、メイキングが付加されていました。ビックリしました。3Dで鑑賞すれば、もっとすごかったかもしれません。

監督は、バルタザール・コルマウクル、主演ジェイソン・クラーク、ジョシュ・ブローリン、ロビン・ライト等

 

本当に、素晴らしい登頂シーンですがスタジオ撮影とは。その昔「八甲田山」では、八甲田山にカメラを持ち込み、俳優による体当たり撮影だったのに。     八点鍾

 

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