レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「大いなる勇者」シドニー・ポラック監督の異色西部劇ですが・・・

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「大いなる勇者」(1972)です。

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シドニー・ポラック監督の異色西部劇です。70年代はポラック監督が活躍した時代でした。「ひとりぼっちの青春」からアルデンヌの攻防戦を描いた「大反撃」ノスタルジー作品の「追憶」、日本で撮影した高倉健主演「ザ・ヤクザ」、スパイスリラー「コンドル」マルト・ケラーとアル・パチーノのラブロマンス「ボビー・ディアフィールド」どれもいい作品ばかりです。その中でも、この作品「大いなる勇者」はアカデミー作品賞監督賞等7部門を受賞した「愛と哀しみの果て」と比較して勝るとも劣らない作品だと思います。

 

19世紀のアメリカ、ジェレマイア・ジョンソン(ロバート・レッドフォード)は街から来て、ロッキー山脈に入って行く。凍死した狩人から頂いた50口径ホーキン銃を携えて、山男ラップに色々と指南を受けて一人前になる。

 

インディアンに襲撃された開拓者の子供を引き取り、インディアンの酋長の娘を娶り、幸せに暮らし始めるが、ある時、彼の下に騎兵隊が訪れ、開拓者の幌馬車が遭難しているのでその場所まで案内して欲しいと。仕方なく出かけるが、途中インディアンクロー族の墓場を通り抜けることになり、嫌な予感がする。

 

案内を終え、山小屋に戻ると案の定、妻子はクロー族に襲われていた。以後、ジョンソンは復讐の鬼と化してクロー族を襲い、クロー族も戦士をジョンソンの下に送り、決闘を行うように。次から次へとクロー族の戦士を倒し、やがて彼は伝説の戦士になっていくのだった・・・

 

作品の印象は、西部劇ですがガンマンの対決のようなドラマではなく、山の中でのサバイバルドラマのような味わいになって、それにインディアンクロー族が絡らむというお話ですが、そうなんです、脚本をあのジョン・ミリアスが書いているので、血なまぐさいドラマになっていますが、描写はそんなにグロくありません。かなり薄められています。ポラック監督なので。

 

大変良く出来た作品ですが、同様の作品「蘇りし者 レヴェナント」(2015)と比較すると撮影監督エマニュエル・ルベツキのこだわりの差で「蘇りし者・・」の勝ちでしょうが・・・

でも、私はこの映画が異色西部劇として大変好きです。

 

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。           八点鍾

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