レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「スコルピオ」アラン・ドロン主演のエスピオナージスリラーですが・・・

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「スコルピオ」(1973)です。

 

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映画は、古典的ともいえるエスピオナージスリラーで、CIAエージェントクロス(バート・ランカスター)がダブルエージェントの疑いをかけられ、ウィーンに逃亡する。CIAに雇われたコードネームスコルピオ(アラン・ドロン)はクロスを追跡する。

 

クロスはウィーンでザーコフ(ポール・スコフィールド)に会い、協力を依頼する。ワシントンに居る妻サラを呼び寄せる為、連絡を取るが、CIAに察知されサラは撃たれてしまう。クロスは米国に戻り、CIA長官を狙おうとするのだが・・・

 

この作品はハリウッド製スパイアクションで、監督がマイケル・ウィナーという英国人、60年代後半から監督を始めて、当初はオリバー・リードと組んで佳作を何本か監督し、バート・ランカスターとも組んで西部劇「追跡者」(1971)を監督しています。ニューシネマ西部でもなく、残酷だが心に残る良い映画です。

 

映画は悪くありませんが、少しずれているというのか、ホンが古いというか、スタイルが古すぎると思います。この手の映画なら同じ頃、アンリ・ヴェルヌイユ監督は「エスピオナージ(原題 蛇)」を、シドニー・ポラック監督「コンドル」があります。それらと比較するとネ・・・

 

この頃、巨匠ジョン・ヒューストン監督もポール・ニューマン主演で「マッキントッシュの男」を監督していますし、そちらをご覧になった方がよろしいかと。海洋アクションであれば「八点鍾が鳴るとき」もあります。フレッド・ジンネマン監督「ジャッカルの日」この頃だと思います。当時ボンドシリーズは、ロジャー・ムーアでまるで漫画の様で、大人の鑑賞にはちょっと向いていないかな・・・

 

一番好いシーンは、ザーコフとクロスが昔を懐かしんで酒を飲むシーンがかな、名優ポール・スコフィールド(「大列車作戦」「わが命つきるとも」)が良いんです。アラン・ドロンとしては可もなく不可もなしと言ったところでしょうか。

ドロンであれば「ボルサリーノ2」「フリック・ストーリー」「ル・ジタン」の方がもっと良いと思いますが。

 

この作品は、アラン・ドロンにとって最後のアメリカ資本の映画です。ドロンはハリウッドに進出したかったようですが上手くいかなかった。女優は上手くいくようですが、男優は難しいようです。言葉の問題でしょうか?英語を母国語としている国のではないと駄目なようです。あのアン・マーグレットと共演した「泥棒を消せ」なんか悪くないんですが。

 

現在、ハリウッドで活躍しているフランス人男優だとヴァンサン・カッセルぐらいでしょうか? 少し前ですと、ジャン・レノぐらいでしょうか。やはり、ハリウッドって大変なところですね。ドロン位のハンサムでも駄目、日本人は裏方に徹するしかないと思いますね・・・

 

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。     八点鍾

追記 

音楽をジェリー・フィールディングが担当しているので、サム・ペキンパーが監督していたらと時々思って鑑賞していました。

 

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スコルピオは猫好き

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渋いです

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