「フューリー」帝國の終焉、カセリーヌパスから還って来た男の従軍記…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「フューリー」(2014)です。

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新鋭デビッド・エアー監督の戦争映画です。でも、従来のハリウッド映画と比較して描写がリアルなのが売りだろうと思います。例えば、同じ欧州戦線末期の戦争映画「レマゲン鉄橋」(1969)と比較すると、怖いぐらいリアルなのが判ると思います。そうですね、メル・ギブソン監督の沖縄戦前田高地での激戦を描いた「ハクソー・リッジ」(2016)もこの作品の影響を受けていると思います。

 

1945年4月欧州戦線末期、空にはB-17爆撃機P-51戦闘機が乱舞して、避難民はドイツ西側又は南側へ逃げている。電柱には命令に従わない国民が吊るされている、私は卑怯者ですと看板を掲げて。

 

俗にイージーエイトと呼ばれるシャーマン戦車に乗るコリアー軍曹(ブラッド・ピット)の、彼は北アフリカからの古参戦車兵で背中には物凄い火傷痕、多分カセリーヌパスの戦いでの生き残りだろう、悩みの種は尽きない。

副操縦士が戦死したのだ、代わりに配属されたのは戦車兵ノーマンはタイピストなのだ。仕方なく、歩兵小隊の行くてを阻む対戦車砲壕を破壊して、更に近隣の町を制圧する。

 

司令部からは、軍がベルリンへ進撃を急ぐ為、要所である交差点を押さえて欲しいと。4両のシャーマン戦車で進撃するが、途中独軍虎戦車の待ち伏せを受け、残ったのは76mm砲身にフューリー(激怒)と書かれたコリアー軍曹のイージーエイトのみ。

加えて、問題の交差点の手前で地雷を踏み、履帯を切ってしまう。武装SS大隊が進撃してくる中、コリアー達は出来る限りの準備をして、奴らを待ち受けるのだが・・・

 

パンツァーファウスト(独軍が開発した携帯式対戦車兵器)の怖さを描いた戦争映画ですし、対戦車壕攻撃で捕らえた独軍捕虜を撃ち殺せとコリアーはノーマンに命令する。こういうシーンがあるハリウッド製戦争映画は今までありませんでした。そういう意味では、凄い映画だと思います。又、英国ボービントン戦車博物館から借りた虎戦車を使用して対戦車戦を撮影しているのでとても迫力があります。 うーん、美しいです。

 

ある意味抑制されていますが、戦闘描写も凄いです。ひょっとしたら「ワイルドバンチ」「鉄十字章(戦争のはらわた)」を超えているかもしれません。StG44アサルトライフルを構えるブラッド・ピットは勇ましいですが、PPSh-41機銃を撃ちまくるシュタイナー軍曹(ジェームズ・コバーン)程カッコ良くありません。

リアルなアクションシーンが売りの映画ですが、多分、実際の戦闘はこんなものではないと思いますが。

 

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。   八点鍾

追記

その昔、20年以上前、作家ギュンター・グラス(「ブリキの太鼓」の原作者)が、大戦末期に処刑された脱走兵、兵役拒否者(映画では電柱に吊るされていた人達)に名誉回復をと呼び掛けていましたことを思い出しました。

 

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虎戦車 wikiより

www.youtube.com

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