レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ゴースト・イン・ザ・シェル」(2017)です。
荒巻課長(ビートたけし)をトップに公安9課に所属しているキリアン少佐(スカーレット・ヨハンソン)は、サイバー犯罪取り締まりの任務を受け持っている。今日も攻殻迷彩を利用し、高層ビルから飛び降り、テログループが占拠している階へ飛び込みテログループを制圧した。
最近、時々残影を見る。オウレイ博士(ジュリエット・ビノシュ)にそのことを話すと、少佐の以前の過去を話してくれた。難民達の中にいた彼女は、テログループに襲われてその時の消去できない記憶が残っているかもと。
テログループの首謀者クゼを追跡する少佐だが、残影が妙に生々しく、自分のある過去に起因しているのではと気付く少佐だが…
押井守監督の傑作アニメ「攻殻機動隊」の実写リブート作品です。元々士郎正宗氏の漫画「攻殻機動隊」をもとにした作品で、ビッグバジェットのハリウッド製なので良く出来ています。
ストーリーは大体同じですが、細かく見ていくと熱狂的なファンの方には色々と不満が出て来る作品ではないのでしょうか?
この作品、公開当時話題となったのはヨハンソンが主人公を演じるホワイトウォッシングでした。私個人としてはそんなことより、この作品のプロットが、自分探しのストーリーになっていることの方が問題だと思いますが。このため、この映画にのれないファンは多かったのではないかと思います。原作は、そんな軟なストーリーではなく、"プロジェクト2501"を巡る国家犯罪と思しきテーマになっていますが。
でも、この原作の世界観はなかなか良く出来ていると思いますが、さらに細かなディテールが加えられて入れは最高だったと思います。というより、ルパート・サンダース監督がもっともっと才気ある監督であればと思う次第です。
オウレイ博士を演じるジュリエット・ビノシュも「Godzillaゴジラ」より見せ場はありますが、扱いは良いとは思えませんし、もともと引出しの少ないビートたけしもとても治安組織の長には見えません。加えて、桃井かおりも共演していますが、私、この手の女優ダメなので。どちらかと言えば父、桃井真さんの方に興味を惹かれる方で…
押井守監督も言っていますが、ビックバジェットで実写にてあの世界観を構築しているので、その点に関してはなかなかのものだと思います。
このブログ作成にBD版を鑑賞しています。 八点鍾
今回は小道具とコンセプトアートでまとめてみました