レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「白い嵐」夏本番、海洋アクション映画ですが、リドリー・スコット監督らしからぬ作品で…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「白い嵐」(1996)です。

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1961年、チャックは大学進学をやめて海洋学校を選択する。それは練習帆船アルバトロス号に乗って、外洋航海を体験する学校で、アルバトロス号のシェルダン船長(ジェフ・ブリジェス)共に10名の訓練生と半年間の航海で仲間との連帯と友情を築くものだった。

折しもキューバ危機の時なので、キューバ海洋警察による臨検事件等きわどいシーンもあるが、一番の悲劇は白い嵐と呼ばれるダウンバースト現象に遭遇して、アルバトロス号は横転し、シェルダン船長の妻アリスと訓練生4名の命を奪ってしまう。シェルドン船長は海洋審判にかけられるが…

 

「テルマ&ルイーズ」から「G.I.ジェーン」まで90年代のスコット監督低迷期の一本ですが、私は再見してとても良く出来た海洋アクション映画だと思います。特に練習帆船アルバトロス号が白い嵐に見舞われて、沈没する辺りの描写は迫力たっぷりで素晴らしいと思います。アラン・シェパードが乗った人工衛星を見上げるシーン、その後の海洋審判のシーンは確かに感動させられますが、SFホラー、SFハードボイルドの巨匠リドリー・スコット監督らしからぬシーンです。少し見ていて恥ずかしいかな。と言うより何かもう一つアクセントが欲しいと思います。

 

スコット監督はこの作品の後、「グラディエーター」で見事に復活しますが、初期の作品と比較して早撮りがスタイルとして定着したようで、「ゲティ家の身代金」のBDには特典映像が付いておりその中で監督自身が告白しています。私から見ると、映像にコクが無くなったような気がします。

でも、現時点で「ザ・ラスト・デュエル」「ハウス・オブ・グッチ」の二本が待機しているので来年が待ち遠しくて…

 

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。     八点鍾

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