レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「L.A. コンフィデンシャル」1950年代のロサンゼルスを舞台にした実録ノワールスリラーですが…

レタントンローヤル館にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「L.A. コンフィデンシャル」(1997)です。ジェイムズ・エルロイの同名の小説を「激流」のカーティス・ハンソンが映画化した作品です。

 

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映画は、第二次世界大戦後のLAを舞台にしたノワールスリラーで、LAPDがマフィアの幹部ミッキー・コーエンを逮捕したことにより組織暴力の利権をめぐり引き起こされた「ナイト・アウルの虐殺」を捜査するバド刑事(ラッセル・クロウ)とエド刑事(ガイ・ピアース)が、思いがけない巨悪に遭遇する作品です。

実在する俳優、マフィアが登場し、当時のLAPD内部、いい加減な捜査、密告、人種問題、法曹界、政界、ゴシップ新聞等を重層的に組み立て且つ辛辣な目で描写しており、どこまで本当か分かりませんが、このストーリーはとても癖がありますがラストの銃撃戦も含めて本当に興味深いと思います。

加えて、エド刑事は頭の回転が速く、出世のためなら仲間も売る嫌な役を淡々と演じており、最後の最後までそのスタイルを崩さないと言うか政治的に利用して出世していくところが面白い。対して、バド刑事は熱血漢で、父親によって母親が殺された過去がトラウマとなって、女性をいたぶる奴は許さないと盲目的に行動する。

ラスト、出世したエドが、バドと高級娼婦リン(キム・ベイシンガー好演)が共に故郷アリゾナに帰るところを見送るシーンがとても切なくて好い。

 

映画は大変良く出来ています。カーティス・ハンソン監督の代表作でしょう。加えて、ジェリー・ゴールドスミスの音楽が素晴らしい。

又、この作品は、第70回アカデミー賞で9部門にノミネートされ、あの大作「タイタニック」と競いました。が、相手が悪く助演女優賞(キム・ベイシンガー)と脚色賞しか受賞できませんでした。残念です。

 

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。     八点鍾

 

追記 この作品、ケヴィン・スペイシーが主演しています。久しぶりに見るケヴィンで中々好い演技しているなと感じましたが、もう彼は復活できないのでしょうか? これも何か残念ですね。

エルロイの小説で他に映画化された物にデ・パルマ監督「ブラックダリア」があります。但し、映画としてはいま一歩だった記憶があります。

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