レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「モスル あるSWAT部隊の戦い」ISとの戦いを描いた映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「モスル あるSWAT部隊の戦い」(2021)です。

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ちょっとビックリする様な映画です。商業映画でありながら商業映画になっていない。じゃ、プロパガンダ映画か言えば、そうでもなく…

ただ、ISとの戦いを描いた映画なので全編戦闘アクションですが、普通の戦争映画の戦闘シーンに比べて情け無用な非情なスタイルになっています。だから、カタルシス、アクションにおける浄化というか高揚が全くありません。そういう意味で、勿論内容も含めて辛い映画です。見ていてよくもまあ作り上げたという気持ちが先に立ちます。

映画は、いきなり戦闘シーンから始まります。そこはイラク第二の都市モスル、警察官が犯罪者を拘束した処にIS部隊から攻撃を受け、あわやと言う時にSWAT部隊の急襲でIS部隊を殲滅。助かった二人の警官は一人は仲間の遺体を乗せて警察署に、もう一人の若い警官カーワはその部隊と共にIS殲滅戦へ。SWAT部隊は、元警察官の有志部隊で勇名を轟かしていたが、全滅したと言われていた。ジャーセム少佐率いる約10名のSWAT部隊はある使命を帯びていた。それは…

IS部隊はただ突撃だけの素人、こちらのSWAT部隊は場慣れしているだけという感じ。だから、同士討ちとか投げた手榴弾で見方が負傷したり、訓練された兵士と言う感じではない。戦闘シーンは力が入っており、AK-47銃の乱射乱撃とVBIED(自動車即席爆弾)等迫力たっぷり、本当に命の削り合いとい感じが出ている、捕虜はとらない殲滅戦なので、辛いだけでカタルシス全くありません。

女性なんかほとんど出てこないし出て来ても男の所有物となった女性のみ。子供も亡くなった親の死体を壊れた台車で運んでいたりして、本当に何か物凄い世界を描いています。監督は脚本家出身のマシュー・マイケル・カーナハン、主演者は知らない人ばかり。

ラストは少し甘いですが、物凄い平和を享受している我々は、時にはこういうちょっと変わった作品 私は志は高いと思いますが、を見る必要があるかと。    八点鍾

 

追記 最近、スウェーデンの事を書いているブログを時々覗いています。イエテボリにベイルートからの入った移民によって治安が最悪の状態になったとか。ドイツでもフランスでも移民政策は失敗したとか。そりゃー、こんなISがらみの武装集団が、例えばベイルート経由で世界中に拡散したら、受け入れた社会は駆逐するだけでも大変ですね。そんなことを考えて鑑賞していました。

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