レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「マークスマン」(2021)です。
アリゾナでメキシコ国境近くで牧場を切り廻しているハンソン(リーアム・ニーソン)がある時国境を越えて来る母と少年を発見する。直ぐに麻薬カルテルの男達が追跡してきて、銃撃戦が生起する。カルテルから上手く逃げた後、母がハンソンに息子をシカゴに連れてってくれと懇願され断る。少年は国境警備隊に保護されるが、身内だと名乗るカルテルの男達を発見するや否や、ハンソンは少年を連れてシカゴへ向かうことに…
マークスマンとは選抜射手の事、男臭いリーアム・ニーソンのアクション新作です。相手はメキシコの麻薬カルテルで、勿論、スプリングフィールズM1Aスコープライフルでガンガン撃ちまくると期待すると少しがっかりするかな。映画は真摯に作られたアクション映画と言うより、どちらかと言えば、ニーソンとメキシコ少年とのドラマが主軸になっており、個人的にはもう少しアクションとかサスペンスフルな展開が欲しいと思います。
「ランボー 最後の戦場」とまあ良く似ており、この手の映画は傑作「ボーダーライン」から「ドッグソルジャー」「ローリングサンダー」等一杯あります。
私は、これらの中であればカレル・ライス監督「ドッグソルジャー」をお薦めします。CCRの「フール・ストップ・ザ・レイン」がバックに流れるニック・ノルティとチューズディ・ウェルドの逃避行が忘れられません。
最強親父ニーソンもお年を召したようで、ちょっとキレと言うか頭の回転も落ちているようで、逃避行の時はクレジットカードは使っちゃ駄目ですよ。敵のカルテルも初めは凄みがあって良いのですが、ラストなんかちょっとね。
一番好きなシーンは、田舎の銃砲店でライフルとベレッタ92Fを購入する時、登録の関係で直ぐに販売できないと言われるがハンソンが海兵隊にいた知ると快く販売するシーン、但し盗難届を出すと言っていましたが。モーテルのテレビで映っている映画は、イーストウッドの「奴らを高く吊るせ」そんなところかな。監督はロバート・ロレンツ。
最後にもう一度言いますが、真摯に作られたいい映画です。但しこの手の映画をよく見ている人には少し物足りないと思います。 八点鍾