レタントンローヤル館

主に映画のお話

「リプリー」あの「太陽がいっぱい」のハリウッドスタイル、より原作に忠実なリブート作品ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「リプリー」(1999)です。

この作品は、あのルネ・クレマン監督の名作「太陽がいっぱい」の原作「才人リプリー氏」をより忠実に映画化した作品です。クレマン版では完全犯罪が成立しないラストに変更されていましたが、この映画ではそうでは無く、更に犯罪を重ねを完全犯罪が成立するようなラストになっています。

その昔、劇場で見た時は悪い映画ではないが、あの名作「太陽がいっぱい」と比較して地味なサスペンススリラーと言う印象しかありませんでした。

今回再見すると、意外に好いんですね。前半が丁寧に主人公トム・リプリー(マット・デイモン)の孤独、過去、その特技、気性を描写して勿論、富豪の息子ディッキー(ジュード・ロウ)との関係、何故彼が南イタリア、イスキア島で好き勝手やっているのか…等々。

中盤から、リプリーは仲違いして発作的にディッキーを殺してからがサスペンスが盛り上がり、上手くディッキーに成りすまし恋人シャーウッドを翻弄するところなどとても巧いと思いました。

どちらかと言えば、発作的な殺人であるかのような描き方をした映画「太陽がいっぱい」より、この作品は最初はそうであったかもしれないが、段々と彼の本性、サイコパス的な異常性格を見せ始めたラストなんかも何だか今日的で…

最初は、垢抜けないリプリーもイタリアで段々と洗練されていく姿も良いですね。だから、この映画は前半ニューヨーク、ディッキーとの出会い、ディッキーがジャズ好きとか、その辺りを手際く良くさばいていますが、それでも若干鈍重気味なので、その辺りを乗り越えることが出来るか否かで、評価の別れる作品なのだと思います。

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。            八点鍾

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