レタントンローヤル館

主に映画のお話

「ホリー・スモーク!」カルト宗教の洗脳をテーマにした映画ですが、何か視点がボケてしまったようで…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ホリー・スモーク」(1999)です。

映画は、友人とインドを旅行していたルース(ケイト・ウインスレット)は、或るカルト宗教の導師に嵌まってしまい、彼と結婚してインドで生活しようとする。驚いた母は知り合いの弁護士に依頼してカルト宗教脱会請負人PJ・ウォーターズ(ハーヴェイ・カイテル)を雇い、インドへ行き父が危篤とルースを騙して故郷オーストラリアに連れて帰る。ルースは騙されたことを知り怒るが、渋々ウォーターズと会いその洗脳を解く3日間に付き合うのだが…

日本でも大きな問題となったカルト宗教、例えばオウム真理教、による洗脳にどう対処するのか、「ピアノ・レッスン」の監督ジェーン・カンピオンは物凄く今日的なテーマより、カルト宗教脱会請負人とその対象人との色恋沙汰に興味があったらしく、そちらに比重を移してしまったのはしまったのは残念です。あえて言わせてもらえば中盤までは中々見せてくれますが、それ以降はどう見ても上手く行っていません。残念な力作だと思います。

但し、好意的に見ればこの映画は洗脳を解く作業の失敗例を描いているようにも思います。というのは、ルースを取り巻く家庭環境を丁寧に描いていること、その脱洗脳作業中に兄弟が出入りしたりしていること、最大の問題は、この脱洗脳作業は男女2人で行うのだが、今回はもう一人の女性キャロル(バム・グリア)の到着を待たずに行ってしまう。そして、案の定、脱洗脳作業は失敗してしまう。

女性監督の女性を見つめる目は、男性の様な甘やかしたような優しくはなく、毅然としていて厳しい。だから、女性監督の作品はあまり好きではありません。でも、こういう複雑なテーマを取り上げた心意気は高く評価したいと思います。

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。         八点鍾

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