レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「ダイアナ」三人の結婚生活だった…という悲しく孤独な伝記映画…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ダイアナ」(2013)です。

TVでエリザベス女王が今月8日に逝去され、息子チャールズ皇太子が英国王になり、その後ろに控えたカミラ王妃を見た時、ああ、ダイアナ妃がいないのは残念だなと思い、この作品を選んでみました。

映画は、ダイアナ(ナオミ・ワッツ)が夫チャールズ皇太子がカミラ・ボウルズとの不倫に気付いて別居するところから始まり、1997年8月31日の交通事故で亡くなるまでを描いています。孤独な孤独なダイアナ、やがて離婚は成立して息子達と会うのは40日に一度、押し寄せるパパラッチ、慈善活動に精を出すダイアナ、やがてパキスタン人心臓外科医ハスナット・カートと知り合い深い関係に、加えてハロッズのオーナー、ドディ・アルファイドとも交友関係を続け…

映画は、丁寧且つ真摯に作られた作品です。「スティーブ・ジョブズ」の様に才気溢れる映画にはなっていません。まあ、この手の映画はこのような作り方が最適だと思います。あまり、尖がって作ってしまうとケン・ラッセル監督の伝記映画になってしまうので。ナオミ・ワッツは良く演じていると思いますが、でもやはり違和感が…

あくまでもこの作品を見ての感想ですが、やはりダイアナは世間知らずで、自分の立ち位置が亡くなる直前まで分からなかったのだと。且つ本当の友人がいなかった、本当に孤独だったことが最大の悲劇だと思います。私設秘書パトリック・ジェフソンはやり手な方だと思いますが親身さが足りないし、ソニアという女性執事が色々とアドバイスしますが、やはり格式が高い方なので今一つ踏み込んだアドバイスが出来ない様に見えました。その辺りをもっと丁寧に描くと彼女のその深い孤独が表現できて、良かったかもしれません。

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。          八点鍾

 

 

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追記 J・L・ゴダール監督が亡くなりました。91歳との事。自殺幇助で死を選んだと聞いています。彼については別にアップしたいと思います。