レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「テイク・シェルター」マイケル・シャノン、ジェシカ・チャステイン共演の問題作ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「テイク・シェルター」(2011)です。

この映画、ジェシカ・チャステイン主演「ペイド・バック」を見た時からずっと見たいと思っており、最近ようやく手に入れたのでその印象を紹介します。

映画は、地盤掘削の仕事をしているカーティス(マイケル・シャノン)は、最近ある夢に悩まされていた。それは黄色の降雨と巨大竜巻が襲ってくる夢だった。幻聴とも幻視とも思える夢で、飼い犬に手を噛まれる夢、娘と一緒に車の乗っていて人々から囲まれて車を壊されて娘が連れて行かれる夢等精神的に参る程である時は失禁してしまう程だった。妻サマンサ(ジェシカ・チャステイン)は聾唖の娘を介護して、得意の縫製で手作り品をフリーマーケットで販売して家計を助けている。

カーティスは総合失調症で病院に入っている母に会いに行く。自分も母と同じような総合失調症が発症したかもしれないと。母が発症したのも30代、自分も35歳なのだから。

彼の不安は酷くなり、会社の重機を黙って借りて自宅にあるストーム・シェルターの改造工事を始めるのだった。彼は自宅改築と偽ってローンを組み、シェルターを改造し始める。娘の耳手術の費用も家族旅行の費用もぶち込んで、シェルターを改造するカーティス。サマンサの怒りは爆発するのだが…

この作品、シェルターを舞台にした真摯な家庭ドラマと思って見ていましたが、そういう場面もありますが、どちらかと言えば夫カーティスが総合失調症を患い、それによる一家崩壊のドラマ、但しは救われるラストになっています。

そうですね、味わいはあのキューブリック監督「シャイニング」に近いものがあります。この監督ジェフ・ダニエルズ、サスペインの盛り上げ方が上手い。「シャイニング」もそうでしたが、人がある一線を越える時の怖さをとても良く描いています。

そういう意味で、興味を持たれた方は是非鑑賞して下さい。本当に良く出来ています。チャステインは受けの演技でとても上手く演じています。

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。          八点鍾

 

追記 総合失調症には陽性症状、陰性症状、認知機能障害があり、この映画の場合陽性症状と言うことになります。「シャイニング」の場合もホラー味ですが、この映画の様に総合失調症陽性症状と言うことになるんでしょうね。

 

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