レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「レッド・バロン」です。
映画は、1916年第一次大戦フランス北部。リヒトホーフェン少尉(マティアス・シュヴァイクホファー)が撃墜して戦死した操縦士の葬儀時に空から花束をその棺に投げ落とすシーンから始まります。やがて彼は戦功から最高位の名誉勲章ブラウアー・マックス(ブルー・マックス)を授与される。戦況はドイツ帝国には厳しくなって、さすがのリヒトホーフェンも頭部に傷を負い、看護士ケイト(レナ・ヘディ)に心を許すようになる。軍司令部は彼を地上職に就かせようとするのだが、彼は飛び続けやがて悲劇が…
航空映画です。第一次世界大戦のドイツ帝国陸軍航空隊マンフレート・フォン・リヒトホーフェンを描いた作品です。その昔、あのロジャー・コーマンが監督した「レッド・バロン」(1971)という作品もありますが、本場ドイツ製なのでディテールが良いんですね。最初の愛機アルバトロス DⅢ、フォッカーDrⅠ、その他としてフォスター銃架のRAF S.E.5、ソッピースF-1キャメル、ハンドレページO/400爆撃機等複葉機が大好きな人には楽しめる映画になっています。
但し、一部の除いてその殆どが実物大のモックアップとCGでのSFXなので、「ブルー・マックス」(1966)等に比較すると少し残念ですが、反対に夜間航空戦が登場するので、そこは結構楽しめるでしょう。
いつもは、酷く残忍に描かれるドイツ軍人ですが、ドイツ製ということもあり又高潔なリヒトホーフェンと言う人柄もあって血の通った人に描かれています。
「スポーツマン精神で戦え! 我々は虐殺者ではない」と。うーん、美しいです。
又、1918年頃のベルリン市街が登場しますが、こういうところはハリウッドがどんなに頑張っても勝てないところでしょう。監督はニコライ・ミュラーション、よく知りませんが手堅く纏めています。とても好きな映画です。
このブログ作成にBD版を鑑賞しています。 八点鐘
追記 登場するアルバトロスDⅢですが、エンジンのシリンダーヘッドカバーがないのです。ポペットバルブとカムシャフトがカチャカチャと動いている。これって本当なのでしょうか ? ふつうは考えられませんが…