レタントンローヤル館

主に映画のお話

「永遠の O ゼロ 」生き残った者がすべきことは、と言う映画ですが…

レタントンローヤル(八重垣)館にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「永遠のO ゼロ」(2013)です。

映画は、祖母が亡くなったことで今まで祖父賢一郎が実祖父でないことを知った佐伯健太郎(三浦春馬)は、実祖父宮部久蔵(岡田准一)の存在を知り、その人物像を調べ始めると特攻で戦死した海軍航空兵だったことを知る。更に当時の戦友たちに会い調査を重ねると海軍航空隊屈指の搭乗員とか海軍一の臆病者だとも言われて混乱する。が、元部下の井崎飛行兵長と面会すると、彼は健太郎に本当のことをボツボツと話し始めるのだった…

私の好きな航空映画ですが、特攻をテーマにして余りにもディスペレート過ぎて見ていて辛い。この手の映画は、私は見ていませんが家城巳代治監督「雲ながるる果てに」(1953)が最初だと聞いています。

以後「あゝ決戦航空隊」「英雄たちの応援歌 最後の早慶戦」「俺は君のためにこそ死にに行く」「零戦燃ゆ」「大日本帝国」「軍閥」「連合艦隊」等見ていますが、異論があると思いますが私はこの作品が一番良く出来ていると思います。

でも、海軍屈指のパイロットが空戦を逃げ回る設定にはやはり無理があるように思います。例えば、海軍屈指の撃墜王坂井三郎のガ島上空での空戦記を読むと、敵F4F艦載機をライカで写真を撮り軽くいなして撃墜したと言う記述があり、超一流と言われるパイロットと空母に離発艦出来る一流と言われるパイロットと実戦ではこんなに差があるのですから。

この映画、辛い映画ですが私は結構好きです。その理由はディテールが良いんです。

例えば、冒頭の米エセックス級空母の航空攻撃シーン、第一航空艦隊航空母艦赤城、巡洋戦艦赤城を一段全通式空母に改装してその飛行甲板、三段格納庫が独特なのですが、それがCGでとても良く再現されていて、又空母赤城に零戦21型が着艦するシーンで、空母後ろを駆逐艦が航行しており、通常"トンボ釣り"と呼ばれ、着艦に失敗した搭乗員を救出するために空母の後ろを駆逐艦が航行するシーンがちゃんと描かれており、こういうところは丁寧に描いた作品はあまりありません。見ている人はちゃんと見ているので手を抜かないで欲しいと思います。

全体に、細かいところまで(零戦、米軍航空機を含む)描写が行き届いているので、見ていて辛いですが何度でも見てしまう映画です。原作は百田尚樹の同名小説、監督は山崎貴、いい仕事をしていると思います。

そして、生き残った者がすべきことは、 ぼんやりと隠し味のように浮かび上がるのがとても良いと思います。このブログ作成にBD版を鑑賞しています。     八点鐘

 

追記 戦前坂井三郎は俸給を貯めてライカを買ったと言っています。空戦中ライカで戦果を撮っていたようですね。

今回鑑賞して気づいたのですが、母 佐伯清子(風吹ジュン)の主人がいないのはどうしてでしょうか? まあ、映画ですから、どうでもいいことですが…

 

 

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