レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「聖杯たちの騎士」孤高の映画監督テレンス・マリック再び…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「聖杯たちの騎士」(2015)です。

映画は、いつものようなマリック監督独特なモンタージュとエマニュエル・ルベツキの素晴らしい映像で成り立ったストーリーの無い映像作品で、今回はクリスチャン・ベール扮する脚本家リックの苦悩と彼の人生と絡み合った女性についての作品になっています。淡々と映像が組み合わさっているので、ケイト・ブランシェットが妻を演じていますが、他の女性、例えばナタリー・ポートマンがどういう関係かは詳しく語られないし、他に登場するイザベル・ルーカス、テリーサ・パーマー、フリーダ・ピント、イモージェン・プーツもどういう関係だったのか語られない。いつものように淡々と少し揺れる美しい映像が流れるだけである。

このマリック監督、ストーリーとかプロットを語ろうとしない監督になって久しい。以前は語っていたが。そういう意味でスタイル、「天国の日々」の頃と作風を変えた監督と言っていい。作風を変える画家はよくあるが、映画では珍しい。

だから、理解されない監督の一人だと思うし、彼が今後映画監督を続けるかどうかも解らない。哲学臭いとか、その時の精神といか感情を映像で綴ったような作品だが、少し前から、私にはとても癒される映像スタイルだということが自分で分かってきた。まあ、正直な処贅沢な悩みでしょう。貧困などとは無縁ですから…

その昔「ツリー・オブ・ライフ」を初めて目の当たりにした時は、正直付き合いきれないと感じたが、今ではとても癒されるようになってきた。いや、この映画も世間では味噌糞に言われたが、私はそうは思わない。素晴らしい作品だと思う。

再見すると新たな発見があるのだからで、うーん、美しいです。マリック監督はやはり孤高の映画監督だと思う。

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。       八点鐘

 

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