レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「女と男の観覧車」ちょっとしたボタンの掛け違いで起こる悲劇ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「女と男の観覧車」(2017)です。

映画は、コニーアイランドで慎ましく生活しているジニー(ケイト・ウイスレット)と連れ子リッチーの処に夫ハンプティの娘キャロライナが訪ねて来ます。ギャングの夫と離婚してFBIに要らないことを話して追われているので匿って欲しいと。ハンプティは仕方なく匿うことにする。ジニーはウェイトレスをしながらハンプティとの生活を支えていたが、ある時ライフカードのミッキーと知り合い情事に溺れるのであった。ギャングの追手もなく、夜学に通うようになったキャロライナはミッキーと知り合い、互いに惹かれるようになっていくのだった…

ウディ・アレン監督作品です。彼の作品では、どちらかと言えば本人が出てこないこの手の犯罪ドラマが一番好きです。本人が出てくるとオチャラケのイメージが強く「何か良いことないか子猫チャン」「カジノ・ロワイヤル」を思い出して…

この作品は、犯罪ドラマとしてとても良く出来た「マッチポイント」系統の作品で、特にケイト・ウィンスレット演じるジニーに焦点を当てて、とても良く出来たノワール味のドラマになっています。

若い頃は美人だったが、今ではもう四十歳で腰回りに肉が付き始めて、風采の上がらない夫ではなく若いミッキーとの新しい人生を夢見る中年女の心情をその表情、身振りでとても巧く表現しています。そして、ほんのちょっとしたボタンの掛け違いのような事が起きて、ほとんど全てを失ってしまう女性を見事に体現しています。だから、ラストのウィンスレットの演技が見所で、上手いというか巧みに演じています。いや、素晴らしいと言った方が良いでしょう。うーん、惚れるぐらい美しいです。

 

このブログ作成にVODにて鑑賞しています。            八点鐘

 

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