レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「ノッキング・オン・ヘブンズ・ドア」タランティーノ風ゲルマン兄ちゃんロードムービィーですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ノッキング・オン・ヘブンズ・ドア」(1997)です。

病院で健康診断をしたルディ(ティル・シュバイガー)とマーティン(ヤン・ヨーゼフ・リーファース)は脳腫瘍と骨肉腫で余命いくばくもないと告げられる。二人は知り合いではないがマーティンが海を見たことがないと呟くとルディは天国では海のことで皆がお喋りをする。話題についていけないぞと言われて、病院の駐車場に止めてあったメルセデス230SLロードスターを盗んでオランダに行き海を見ようと。が、その車には組織の金があり、二人は組織から追われることになるのだった…

ドイツ映画です。うっ、あのスタイルの映画かよと身構える方も多いかと思います。フォルカー・シュレンドルフ、ヴェルナー・ヘルツォーク、ヴィム・ベンダースのような重い映画ではありません。題名からサム・ペキンパー監督「ビリー・ザ・キッド/21才の生涯」を思い浮かべる方もいるかと思いますが、ボブ・ディランの「天国の扉」がラストに使用されているだけで何の関係もありません。

あのタランティーノ風ノリノリでポップな、コメディ味のサスペンスアクション映画です。よく纏まっていると思います。私は結構楽しんで見ることが出来ました。特にルディを演じるティル・シュバイガーが良いですね。

映画の中で美形の看護婦に向かって、

「夜、この部屋に来ないか? 手か口で慰めてくれないか?」とさらりと言う兄ちゃんなので捧腹絶倒です。陽気なクールガイと言った感じで、でも少し暗い。

でも、この映画、ノーマークだったな、同時期の映画「ラン・ローラ・ラン」は知っていたが。監督トーマス・ヤーンはタクシー・運転手から監督へという変わり種、なかなか巧いところもありますが、話題になった映画はこの作品のみですね。そういう意味で、ビギナーズラックと言うか一発屋でした。まだ若いので再起をかけてもう二、三作花火を打ち上げて欲しいところですが…

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。            八点鐘

 

追記 ラストにあの「ブレードランナー」で名を上げたルトガー・ハウアーがチラリと登場し、好いアクセントになってます。

 

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