レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「流れ者」(1970)です。
映画は、「Le Voyou」という映画を見ていたジャニーユは突然シモン(J・L・トランティニャン)と名乗る男からナイフを突きつけられ彼女のマンションへ。このシモンこそ、仲間の息子を偽装誘拐して、その男の勤めている銀行から身代金を得て逃げる処、その男の裏切りで懲役20年を食らい、仲間の獄中結婚を利用して脱獄してきた男だった。シモンの目的は、ただ一つその男ガロワ(シャルル・デネール)への復讐だった…
「男と女」「パリのめぐり逢い」の監督C・ルルーシュが手掛けたノワールサスペンスです。粋でスタイリッシュ、ここ一番では踏ん張るがペキンパー、メルヴィル、マイケル・マンの様に乱射乱撃はしない、何かクールな頭脳犯の凝った展開の犯罪映画。
ハリウッドで言えばあの「華麗なる賭け」、あんな味わいですが、あそこまでスタイリッシュではありませんが、なかなか見せてくれます。だれ一人死にません。カーチェイスはハリウッド程派手ではありませんが、あのローバーミニがカーブでインリフトする程ハードで決まっています。うーん、美しいです。個人的には、もう少しシモンの情婦を演じるマルティーヌ・ルルーシュに魅力があると持つと良くなったと思います。
又、テレビのアナウンサーがシモンはガブラス監督「告白」ではなく、「Le Voyou」を上映している映画館に逃げ込んだとか結構笑わしてくれます。
ラスト、相棒シャルルと復讐を果たして金を持ってカナダへ旅立つのですが…
このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。 八点鐘
追記 DVDはPAL仕様です。以前持っていたDVDプレイヤーは壊れてしまったので、今回、レリジョンフリーBD/DVDプレイヤーを購入。一応どこの国のディスクでも鑑賞することが出来ます。但し、英語字幕がないとお手上げですが。