レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「崖上のスパイ」(2023)です。
1934年、中国共産党は満州国へ4名の間諜を送り込む。が、満州国側は特務機関の調査によって彼らが侵入することを知っていた。彼らは、ウートラ作戦(「夜明け」作戦)と名付けられた密命を受けていた。それは秘密施設から逃亡した同胞を満州国外への逃亡を助けることだった…
「紅夢」「HERO」で有名なチャン・イーモウ監督の愛国スパイアクション映画です。だから、ガッチリとした仕上がりにアクション映画になっています。冬のハルビンが良く描かれているのが美点ですね。
個人的には、アクションではなくサスペンスで纏めてもらうと更に良かったと思います。ハルビンに向かう列車の中でのアクションなんかいま一つで、ヒチコックならもっとサスペンスたっぷりに描いてくれたと思います。
でも、問題はストーリーですね。ウートラ作戦を中心に描いているようで、もう一つ特務機関に紛れ込んでいる"もぐら"を引っ張り出すことも描かれており、少し詰め込み過ぎだと思います。本当にストーリーが破綻しそうな程です。
この辺りハリウッド製だともっと整理すると思います。同じような"もぐら"探しの映画「荒鷲の要塞」「裏切りのサーカス」等とてもうまく纏めています。
そして、もう一つラストに登場に登場するメルセデスが「300」なので、当時存在しない車で、本来なら「170V」でないとね。 八点鐘
同じようなエスピオナージスリラー、私はこちらの方が好きですが…