レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「BLUE GIANT ブルー・ジャイアント」ジャズミュージシャンを描く異色音楽アニメですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「BLUE GIANT ブルー・ジャイアント」(2023)です。

映画は、仙台の高校生大は河原でテナーサックスをいつも吹いて練習していた。彼には大きな夢があった。それは世界一のプレイヤーになることで、まずは上京してピアニスト沢辺と会い、同級生玉田がドラムを担当してバンドを結成して、日本最高のジャズクラブ「So Blue」で演奏することを目標にするのだが…

いや、驚きました。この作品、ジャズミュージシャンを描いたアニメ作品なんですから。こういうアニメは初めてでしょう。まあ、ハリウッドであれば、アニメ作品ではなく、実写映画にするでしょうが。

この作品は「ビックコミック」に掲載された漫画で、日本編を舞台にした第一部を映画化したものです。私がこの作品を知ったのは20年頃で、欧州編の第二部は既に終了し、現在は米国編の第三部になっています。昔であれば、小説にしたでしょうが、現在なら漫画にした方が食い付きが良いから仕方ありませんね。

漫画の印象は、良く描けていますが肝心の演奏シーンから音楽が聞こえてこないので…この映画の様にアニメ化すれば、もう百人力と言うか千人力の感じがしますが。

映画は、全体にとても良く出来ていると思います。特に演奏シーンの描写に力が入っているのでそれを見るだけでも価値はあるかもしれません。

音楽を担当した上原ひとみのスコアがすこぶるよく、この漫画が大好きな方にはとても素晴らしいプレゼントだと思います。あの舌触りの悪い「バビロン」よりこの映画の方が遥かに楽しめました。

加えて、日本映画によくあるど根性物のストーリーになっていないのが美点だと思います。うーん、美しいです。

と言うことで、興味を持たれた方は、是非ご覧になってください。ジャズが好きな方であれば多分満足されると思います。この作品がヒットすれば、前述のように、第二部、第三部もアニメ化されるでしょう。ファンの人達も首を長くして待つことでしょう。 

                                 八点鐘             

 

bluegiant-movie.jp

 


追記 サックス奏者には下のような方もいます。良いでしょ、ジャズの世界は。

                                                        キャンデー・ダルファー