レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「コンパートメントNo.6」(2021)です。
90年代のロシア、フィンランド人留学生ラウラ(セイディ・ハーラ)はLGBT、恋人で大学教授イリーナとムルマンスクへペトログリフ(岩面彫刻)を見に行くつもりであったが、急に彼女は行けなくなり一人で行くことになった。寝台列車に乗り込むと相客は、若い男リョーハ(ユーリー・ボリソフ)はウォッカをかぶ飲みしていており、心配になるラウラだが列車は発車する…
真摯に制作された良い映画だと思いますが、私はのれませんでした。理由は、このラウラがムルマンスクに到着してからペトログラフを観光する為、観光窓口に行くと今は冬だから観光できないと言われて…
心の中で、おいおい、そんなことも調べずにムルマンスクまで来たのかい、絞めたろか!と叫んでしまいました。まあ、映画のスタイルはニューシネマ風なので、まあ仕方ないかと思いました。
この映画を見ていて、その昔ロバート・ワイズ監督「ふたり」と言う映画を思い出しました。家でそのDVDを鑑賞した方が良かったかなと。ベトナム戦争に出征したくなく脱走した脱走兵エバン(ピーター・フォンダ)とディアドラ(リンゼイ・ワグナー)というファッションモデルとのマラケシュからカサブランカ迄の鉄道旅を描いた作品で、エバンは逃亡に疲れてNYで当局に出頭するつもりだった。かなり重いテーマを描いた映画でしたが…
ああ、脱線してしまいましたが、この映画の美点は、ムルマンスクの雪景色、かなり厳しいですね。そして呑み助のロシア人リョーハはなかなか良いですね。良く見ると頭にナイフ傷があり兵役から戻ってきた野郎のようで。 八点鐘