レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「クラッシュ」D・クローネンバーグ監督の特異な個性が良く出た映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「クラッシュ」(1996)です。

映像関係の仕事をしているジェームズ(ジェームズ・スペイダー)と妻キャサリン(デボラ・カーラ・アンガー)は互いに情事を楽しんでいる。でも何か物足らない。ある時、ジェームズは運転を誤り交通事故を起こして相手を事故死させてしまう。が、やがてその車の助手席に居た妻と出来てしまう。衝突の衝撃により彼の性的衝動に変化が起きたようで、彼は車の衝突に興味を持ち始めてしまう。キャサリンも彼に引きずられて、その異常快楽に見せてられしまうのだが…

クローネンバーグ監督って本当に苦手なんですが、一応監督主義のこのブログ、一度はアップしておいた方が良いと思いこの作品を選びました。一番入りやすい作品だと私は思いますので。でも、この作品にはついていけません。車を衝突させてその恍惚感でセックスの欲求が高まるなんて…うーん、何と言っていいか分かりません。狂っているとしか言いようがありません。但し、この映画はあの「太陽の帝国」の原作者J・G・バラードの同名の小説を映画化したものですが。

この映画の美点はキャサリンを演じたデボラ・カーラ・アンダー、少しローレン・バコールに似ているのが良いと思います。かなり激しいセックスシーンもありますが、とても艶やかでセクシーだと感じました。あの「ラストタンゴ・イン・パリ」のマリア・シュナイダーは一発屋でしたが、彼女はオーストラリア国立演技学院で学んでいるので、やはり違いますね。劇中マツダ・ロードスターを運転する彼女は何か美しく、小股が切れ上がっていると思います。

「デッドゾーン」辺りまではまあ普通の監督かなと言う感じでしたが、あのB級SF映画「ハエ男の恐怖」のリブート「ザ・フライ」辺りから独特の個性を発揮して…

「戦慄の絆」「イグジスデンス」は見ていますが、やはり独特な個性についていけません。以後は全く見ていません。

でも、やはりコアなファンがいるのでしょう。盛んに映画製作をしており、例えば、ジュリエット・ビノシュ、ジュリアン・ムーア等映画に出ているので何か魅力があるのでしょう。彼の新作「クライム・オブ・フューチャー」ではレア・セドゥが主演するのですから、私には判りませんが彼の作品は素敵なのでしょう。

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。         八点鐘

 

ホリー・ハンターも共演していますが、デボラに比すると平凡で…

 

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