レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「マシンガン・パニック 笑う警官」マルティン・ベックシリーズ「笑う警官」を映画化した作品ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「マシンガン・パニック 笑う警官」(1973)です。

映画は、70年代サンフランシスコの深夜路線バスの中で、犯人がマシンガンを乱射した大量殺人事件が発生する。犠牲者の中にマーティン刑事(ウォルター・マッソー)の相棒エバンス刑事がいた。マーティンはエバンスが何かの事件を追いかけていたようだがそれが何か知らなかった。チーフ、スタイナーの命令でラーソン刑事(ブルース・ダーン)とコンビを組むマーティン刑事達は被害者の過去を洗い始める。やがて、ラーソンはその昔お宮入りになった事件に突き当たるのだった…

ペール・ヴァールー、マイ・シューヴァル共著「笑う警官」をあの「暴力脱獄」で名を上げたスチュアート・ローゼンバーグが監督した作品です。その昔、劇場で鑑賞した時は今一つだなと思いましたが、今回再見して、いやなかなか見所ある作品だなと見直した次第ですが。

問題は原作にあるのではと思います。お宮入りになった事件がキーになっている込み入ったプロットで原作を読んでいないと解り難く映像化に不向きな作品だと思います。

スウェーデンで映画化した作品「刑事マルティン・ベック」は「唾棄すべき男」を映画化しており、それは映像化に向いています。加えて本場の味がスクリーンから濃厚に漂ってくるのですから。

対して、この作品はブルース・ダーン、ルー・ゴセット・ジュニア、アンソニー・ザーブ、ジョアンナ・キャシディ等が脇を固めて70年代のサンフランシスコの風俗をたっぷり描き、例えば二人が取る昼食は馴染みの飯屋の厨房の片隅でただ飯、大量殺人事件対策としてSWAT隊の先駆部隊、武装警官隊まで登場するこの映画、なかなか頑張っていると思い直しました。

ラスト、殺人犯との銃撃戦がもう少しキレがあればもっと評価が良くなっていたと思いますが。このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。          八点鐘

 

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