レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「アナザー」(2015)です。
パリの広告代理店に勤務するダニー(フレイヤー・メイヴァー)は、カラヴァイユ社長に頼まれて社長宅で急ぎのタイプをすることになる。その仕事が終わり、社長夫婦を空港へ送り、ダニーは社長の車フォード・サンダーバードを借りて海を見る為に南へ向かった。が、ガソリンスタンドに立ち寄った時ブレーキランプを直した車だと言われ、何が何だか分からなく始末、更にトイレでは謎の男に暴行を受けるが、彼女は南に向かうのだった…
有名な作家セバスチャン・ジャプリゾの「新車の中の女」を映画化した作品で、ほとんぅはサマンサ・エッガー主演「殺意の週末」を鑑賞したかったのですが、手に入らず、同じ原作を映像化したこの作品「アナザー」を鑑賞しました。評判の悪い作品だったので若干心配しましたが、私個人の評価は巷で言われる程悪くはないと思います。
監督は新人ジョアン・スワール、手堅く纏めています。キャスティングも悪くなく、例えば、社長の車としてシトロエンSMを登場させる等、凝った処もあり知っている人は嬉しくなります。ただ、前半が少し冗長気味で、後半の種明しをもう少し丁寧に行って貰うともっと良くなったと思いますが。
こんな感じの映画です。貴方が熱心なジャプリゾのファンであれば、不完全なところがあっても十分納得されて楽しむことが出来ると思います。残念ですが、あの「雨の訪問者」「さらば友よ」の完成度に達してはいません。
このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。 八点鐘
追記 いつかの日か「殺意の週末」、「シンデレラの罠」、「七人目に賭ける男」が手に入ったらまたアップします。